オーディフィル公式ブログ (趣味の小部屋)

スピーカー工房「オーディフィル(AudiFill)」の公式ブログ。
リアルで心地よい音の【ひのきスピーカー】を製作中。

「FOSTEX FE103-sol試聴会(小澤先生)」に行ってきました。 2

2014年04月30日 06時32分53秒 | オーディオ
前回の更新から、1か月近く経ってしまいました(汗)
既にお手元にFE103Solが届いている方も多いのではないでしょうか。

----------------
さて、FE103Solの詳細ですが、
炭山アキラ先生のブログに書いてありますので、リンクを貼っておきます。
2014.02.14「FE103-Solを聴いてきました」
http://speakercraft.asablo.jp/blog/2014/02/14/7222087


カタログ的な説明は皆様「耳タコ」だと思いますので、
FE103Solの特徴ともいえる銅キャップの写真を一枚貼るだけに留めておきます。


-----------------

試聴は、アキュフェーズのアンプから、真空管アンプへと切り替えて行われました。
今回用意した真空管アンプは、MJ誌の12月号で製作された5極管シングルアンプです。
KNFB(カソードフィードバック)とPK帰還しか使用していない設計だとか。



アキュフェーズのアンプと比較すると、ピアノの音が濃くなったように感じました。
一方で、ややモッサリしてしまう感じもあり、ローコスト設計のアンプの限界を感じる場面もありました。


ここで、小澤先生が「今回は、壁から離れた4π空間での視聴なので、2π空間での再生を基本に設計したスピーカーでは、低域不足となります。」と説明され、アンプ側で2dB程度のバスブーストを実演。

音楽を聴くと、確かに違和感のない範囲で厚みのある音に変化したなぁ~と感じることができました。
小澤先生は、「違和感のあるイコライジングにならないためにも、上昇幅は6dB以下(3dB~6dB)が良い」と説明していました。塩加減も適量がベストという訳ですね。



さて、再びアンプをアキュフェーズに戻し、
「FF165WK」をサブウーハーとして使った大型システムに進みます。



上部に乗っているのは、先ほどまで聴いていたFE103Solの小型バスレフ箱(小澤先生作)です。
これに、15L密閉箱とバスレフ部(共振周波数65Hz)を併せ持つ「ケルトン型」のサブウーハー部が組み合わさっています。
(製作記は、MJ誌の3月号か5月号とのことです。詳細は確認願います。)


小型バスレフ単独で鳴らしていた時と比較すると、
まずピアノの低音の響きの充実さに驚かされます。コントラバスも50Hzぐらいまでは余裕出ているようで、質感としても違和感のない範囲だと感じました。

JAZZを聴くと、低音域まで十分に伸張しており、迫力十分。フルレンジで鳴っている高音域のキレも上々で、開放感のある好ましいシステムだと感じました。
バックロードホーンほどの低音域の描写力はありませんが、低域に遅さは感じず、一般的な大型バスレフシステムとしては十分に成功していると思います。


さて、ここで予想外の「アニソン」タイム。
エヴァンゲリオンのOP曲「残酷な天使のテーゼ」を視聴することができました。

FE103Sol単独のバスレフ箱では、低域がダラ下がりのチューニングとなっており、ボーカルのサ行が明らかに目立つ音色。アニソン向けのチューニングではないのは明らか・・・という感じでした。

一方で、そこに先ほどのサブウーハーをアドオンすると、存在感のある低音が出てきました。クラッシック向けにチューニングされているという小澤先生の言葉どおり、ドラムの音は粘りと重量感を感じるものでした。
私の好きな「軽低音」ではありませんでしたが、いわゆる「重低音」の再生が出来ており、多くの人にとって親しみやすいサウンドになっていたと思います。

私の好みの問題はさておき、
十分な低音さえ確保できれば、FE103Solはアニソンを好ましく鳴らす能力がありそうです。
FOSTEXのフルレンジというと気難しさをイメージしてしまいますが、低歪なFE103Solは今までとは違う逸品だなぁと感じました。

今回は、FOSTEXの方の企画で実施されたアニソン試聴でしたが、アニソン再生においても十分な低域を再生することの大切さ、そして、FE103Solのアニソン適性が確認することができました。



さて、ラストはFF165WKとFE103Solを2wayとして使用したスピーカーの試聴です。



ウーハーとして使われるFF165WKは、2.8mHコイルで高域をカットし、ダブルバスレフ型の箱に格納しています。一方、FE103Solは、37.2μFで低域をカットし、密閉型(5L)で鳴らします。

先ほどのシステムと比較して、ややハイの鋭さとDBの低音の遅さが耳につきます。
一方で、ピアノ演奏では奥行感が感じやすく、中低域は好ましい音色感でした。音単独の魅力では、先ほどの(フルレンジ+サブウーハー)に分があるようですが、こちらはボーカルやチェンバロの響きといった繊細な表現に長けていると感じました。



さてさて、長文の記事となてしまいましたが、
FE103Solの試聴記はここまで。

私の手元にもFE103Solの実物が届いており、
「ペア梱包なのかwww しかも、ペラペラの新箱!」と、聴く前から大興奮しております。

FE103Solのスピーカー作製は、この春か夏頃に予定しています!

~FE103-sol試聴会 Fin.~

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 「FOSTEX FE103-sol試聴会(... | トップ | 5月の自作スピーカーイベント... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

オーディオ」カテゴリの最新記事