社会保険労務士の大澤朝子です。
ある深夜、聴くともしれずラジオを聴いていると、
三遊亭圓生の「死神」が流れてきた。
じっと聴き入っていたら、そのうち圓生の「ヒッヒッヒ」という
「死神」の声が離れなくなった。
「落語」か……。そういえば、ずーっと聴いていなかったなあ。
これに火が点いたのか、何か無性に古今亭志ん朝の落語を
聴いてみたくなった。
現在、落語だけをやるテレビ番組はほとんどないが、今の若い人は
落語に接する機会が極端に乏しくなったが、昭和40年代、50年代は
テレビで落語を聴く機会が結構あった。
中でも志ん朝は若いころから落語以外のテレビでの出番が多く、
宿敵? 立川談志と双璧をなし、人気抜群の噺家だった。
ある日、夕飯を食べながらテレビを見ていると、ニュースが
「志ん朝が死んだ」と言っていた。
子供の頃、ケネディ大統領の暗殺にショックを受けたが、
それと同じくらいにショックだったのが志ん朝が死んだことだった。
そんなことを思い出し、数年前、志ん朝のCD全集を買ってきて
毎夜布団の中で志ん朝を聴いていた。
そしたら、今度は、初のDVD全集が出るというので、それも買ってきて
今度は映像で志ん朝を見ることができた。
贔屓目で観ているので、どうしても志ん朝だけを庇護してしまうが、
「文七元結」や「七段目」などを聴いたり観たりしていると、
志ん朝が可哀想になってしまう。
たった一人で、老いも若きも、大人も子供も、番頭も丁稚も、
呑んだくれの職人も、芝居好きの丁稚も、吉原の揚屋の女将も、
博打好きのダメ亭主を持った苦労なおかみさんも、
親思いの若い娘も、みんなみんな演じ分け、動き、しゃべり、
怒り、悲しみ、意見し、……演じ分けなければならない。
それも、素顔で。衣装なし。舞台装置なし。しかも立てない!
座ったまま! 落語とはなんと厳しい芸だろうか。
これをたった一人で演じている志ん朝は、苦労をひとりで背負って
たっているようなものじゃないかと、観て、聴いているうちに
わが志ん朝を限りなく可哀想に思ってしまう。
ファン心理は思い込みが強い。
そのうち、志ん朝の書いてある本をかたっぱしから図書館から
借りて読み、それでも足りなくて、今度は「演芸」ものの本も
借りて読み、もう近所の図書館では「演芸」関係で
借りる本がなくなってしまった。
……それで次にちょっと離れた図書館へ鞍替えすることにし、
ここのも借りて読んだ。
そうこうするうちに、両図書館では「演芸」もので読む本がなくなり、
今は、何も読んでいません。
こんなことを書くと、「この人、本職、大丈夫なの?」と
疑問をお持ちになる方もおられるだろうが、そうですね。たぶん
大丈夫だとは、思いますが……。
今後の観劇予定は、今のところ、
5月歌舞伎座のこけら落とし公演。
7月国立劇場・歌舞伎教室。
8月31日 よみうりホール「よってたかって夏落語」。
うーん。生活、大衆芸能に偏っているかも。
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ある深夜、聴くともしれずラジオを聴いていると、
三遊亭圓生の「死神」が流れてきた。
じっと聴き入っていたら、そのうち圓生の「ヒッヒッヒ」という
「死神」の声が離れなくなった。
「落語」か……。そういえば、ずーっと聴いていなかったなあ。
これに火が点いたのか、何か無性に古今亭志ん朝の落語を
聴いてみたくなった。
現在、落語だけをやるテレビ番組はほとんどないが、今の若い人は
落語に接する機会が極端に乏しくなったが、昭和40年代、50年代は
テレビで落語を聴く機会が結構あった。
中でも志ん朝は若いころから落語以外のテレビでの出番が多く、
宿敵? 立川談志と双璧をなし、人気抜群の噺家だった。
ある日、夕飯を食べながらテレビを見ていると、ニュースが
「志ん朝が死んだ」と言っていた。
子供の頃、ケネディ大統領の暗殺にショックを受けたが、
それと同じくらいにショックだったのが志ん朝が死んだことだった。
そんなことを思い出し、数年前、志ん朝のCD全集を買ってきて
毎夜布団の中で志ん朝を聴いていた。
そしたら、今度は、初のDVD全集が出るというので、それも買ってきて
今度は映像で志ん朝を見ることができた。
贔屓目で観ているので、どうしても志ん朝だけを庇護してしまうが、
「文七元結」や「七段目」などを聴いたり観たりしていると、
志ん朝が可哀想になってしまう。
たった一人で、老いも若きも、大人も子供も、番頭も丁稚も、
呑んだくれの職人も、芝居好きの丁稚も、吉原の揚屋の女将も、
博打好きのダメ亭主を持った苦労なおかみさんも、
親思いの若い娘も、みんなみんな演じ分け、動き、しゃべり、
怒り、悲しみ、意見し、……演じ分けなければならない。
それも、素顔で。衣装なし。舞台装置なし。しかも立てない!
座ったまま! 落語とはなんと厳しい芸だろうか。
これをたった一人で演じている志ん朝は、苦労をひとりで背負って
たっているようなものじゃないかと、観て、聴いているうちに
わが志ん朝を限りなく可哀想に思ってしまう。
ファン心理は思い込みが強い。
そのうち、志ん朝の書いてある本をかたっぱしから図書館から
借りて読み、それでも足りなくて、今度は「演芸」ものの本も
借りて読み、もう近所の図書館では「演芸」関係で
借りる本がなくなってしまった。
……それで次にちょっと離れた図書館へ鞍替えすることにし、
ここのも借りて読んだ。
そうこうするうちに、両図書館では「演芸」もので読む本がなくなり、
今は、何も読んでいません。
こんなことを書くと、「この人、本職、大丈夫なの?」と
疑問をお持ちになる方もおられるだろうが、そうですね。たぶん
大丈夫だとは、思いますが……。
今後の観劇予定は、今のところ、
5月歌舞伎座のこけら落とし公演。
7月国立劇場・歌舞伎教室。
8月31日 よみうりホール「よってたかって夏落語」。
うーん。生活、大衆芸能に偏っているかも。
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