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日々の事から

日々のあれこれ   by Kirari

読書記録📖

2022-02-23 22:57:47 | 
『蜜蜂と遠雷』上・下巻 恩田陸 著 2022.2.23 読了

ブームとなった時期は遥かに過ぎて手に取った。なぜなら、私、あまのじゃくで流行りものが嫌いなのだ。
確か、この本で恩田陸という作家を知り、興味を持ち、読もうと思ったんだったと思う。
素直に読み出せなかったが、どこかで最初の方を読み進んだ記憶はあった。立ち読みだっただろうか。
読んでしまうと意に反するので、縁があればまた読むだろうと思いつつ、面白さを感じ始め、あった場所に置き直したのを覚えている。

そうしてようやく今、手に取った。
かつて、どこまで読んだのだろう...と思って読み始めたら、意外にも40ページくらいは読んでいた。どこでこんなに読んだんだろう? 立ち読みにしては結構読んでいる(笑)
初めて接する小説家の本の選び方は、急に開いたページの文が面白味を感じるか、読みやすい言い回しか、で決める。
恩田さんは聞いてはいたものの情報がなく、おっかなびっくり手に取った。
てっきり男性だと思っていた。
冒頭で面白味を感じても1冊通して読めない人もいるなか、恩田さんは裏切らなかった。
時々間延びした小説もあるが、それは私の感覚が悪いのだろうと思っている。多分、書かれている方面の知識がないのだろう。
間延びと感じる部分の良さを語ってくれる人がいるといいんだけど...

蜜蜂と遠雷は、裏切らないストーリーだった。緩急あり、引き込まれる部分があり。何より良いのは、天才的才能を自然に書いてくれているところ。
個性や資質はきっかけによって伸び幅が変わると私も信じている。
そういう考え方を『根拠がない』と否定しない感じがすごくいい。

人には無限の可能性がある、と思わせてくれる夢のある小説だ。
実際、そんな世の中ならいいのにね。
才能があっても、傍にいる大人がそうでないとそのまま埋もれて死んでいく。
活かされたい才能に気づかず過ぎていく平凡な人生。もったいないこと、この上ない。
大したことがない自分をアピールする場合もある。あれは痛々しい。

分厚い本なので、間に数冊読んでいる。時間のあるときにじっくり読むといい。








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