日々の事から

日々のあれこれ
by Kirari

読書記録📖

2021-09-05 15:18:34 | 
『夜が暗いとは限らない』 寺地はるな 著 2021.9.4 読了

相変わらず寺地さんらしいどの面から見ても隙のない作品だった。
暁町という関西のとある町の商店街がなくなる直前のストーリー。
現実でも自分のご近所とはたくさんの人が住んでいるものだが、それぞれの人生をきちんと書き切るところが毎度すごいなって思う。自分を他方面から書き、自分目線からも書く。それを何人分やるんだろう...。
そしてストーリーの中に頻繁に登場する『あかつきん』暁町商店街のゆるキャラだけど、実はとある人間が入っており、それもストーリーに盛り込まれている。
あと、登場する人間は順風満帆ではなく、とんでもない生い立ちで発達障害を伴う人物もたくさんいる。
自分の周囲にもいる不可解な性格の持ち主なんかを思い浮かべ、『まあ、生きてるうちは勝手にそうやって生きてて』と改めて思うしかない状況を読み進める。
当人は『そうだ、自分もそういうことで つらいんだ』と思って読むのだろうか。
世の中、自分のために何かしてはくれないからさ、自分の周りに化学反応起こしたかったら自分をしたい方へ磨き続けるしかないんだよね...。
この本をそれぞれのドキュメンタリーとして読んでしまう人には進歩はないかもしれない。
最初は若者の青春ものの小説かと思ったが、全くそうではなく読みごたえある1冊である。
あかつきん、かわいいね。
ほぼ1日で読んじゃったけど、目がゴリゴリに疲れました (´ー`A;)




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