日々の事から

日々のあれこれ
by Kirari

読書記録📖

2022-03-27 23:41:32 | 
『やさしい猫』 中島 京子 著 2022.3.27読了

読んでいて、否応なく名古屋入管で亡くなって新聞沙汰になっているウィシュマさんのことを思い出した。
私も入国している外国人の手続きなんて知らない。日本から仕送りをして故郷に送金すれば、故郷では御殿が建つらしいとか、不当なビザで入国し、存在のない外国人がいるとかいう噂を聞くくらいだ。
あらゆるビザで入国している外国人が、手続きを知っていてビザを持っているとも思えない。
国が外国人が日本で多く就労できる機会を作っておきながら、リアルに正しい世話ができる人間を設けているとも思えない。
そんな中で被害に合っている外国人もいそうだな、と感じた。

久々の中島さんの小説。
表紙は何てことない日本の町並みなので、『やさしい猫』って?と思った。猫の物語かと思ったんだが違った。

冒頭から、『きみ』に向けて書かれており、誰に何を言い聞かせているかと、背景を思い巡らせた。
読み進むうち目が離せなくなる。

日本人が普通に生活して『まあ、このくらい』と思っていることが、本当に窮地に立たされれば言い訳もできないこととなるということ。
日本人は甘いな、と思う。でも、それで生活できているんだから幸せだよね。

日本で働く外国人で、この登場人物のような人はたくさんいそうだ。
でも逆に、入管で疑って審査しなければ本当に不当な人を赦してしまうことにもなりかねない。そこが、誰が判断できるかが難しいところだと思う。
『この人はいい人だ』と、誰が思うか。
自分の前でいい人だって思っても裏の顔がないって誰が言えるのか。
そういうことをトータルで見て、ちゃんとやれていない人を『不法』と考える入管があってこそ温床にならずに済んでいるとも言えるし...
でも、暴力的なことはやめてほしい。
外国人を納得させられるものを持っておくべきだと思う。

入管の食事がまずい...これはどうしようもないかも。だって資金が税金なんだったらね。
国民がそこにお金を使って良いって言ってる訳じゃないしなあ...。
そういうとこ考えずにみんな幸せにはならないと思うよね。同情だけではどうにもならない。

今、勃発しているウクライナの戦争でも、ロシアが原因なんだからロシアがお金を払わないといけない。
逃れた人を日本で受け入れることは、人道支援なら仕方ないけど、誰が費用を賄うの?と思ったら、国のお金か個人の寄付か?
安易にOKと言えない状態なのに。
逆にウクライナの人々を受け入れている国の皆さんは本当に立派だと思う。世界でしえnしてあげないといけないと思わない?
ロシアが仕掛けておいて、ウクライナで食料を支援していて、『ロシアが親切』と思わせたいらしいが、元々ロシアが始めなきゃこんなことにはなってないという冷静なコメントをしていたウクライナの人がいた。ホントそう。
ロシアが原因だ。それに世界が巻き込まれている。
シリアで兵士が借り出されているそうだが、本当に対価が払われると思う?そこも皮算用。
いけないね。

確実なこと、に気をつけた方がいい。
そんな部分も読める小説だった。
ストーリーはハッピーエンドだったが、解決できない他の部分が気になった。




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