『希望のゆくえ』 寺地はるな 著 2021.7.18読了
久々に読みごたえのある作家に行き当たった気分である。
『希望のゆくえ』の希望は登場人物の一人の名前でもあるが、多くの登場人物のそれぞれのこれまでとこれからのことに対する希望の存在を示しているものでもあるかと感じた。
厳しい親、子育てに関してこだわりのある親がしがちな『個の無視』あるいは『個の抹殺』そこの犠牲となる多くの子供たち。
自分も親が厳しく、個の無視感が強かった家庭に育っているから余計に入り込んで読めるものだろう。子供は大人が思うよりしっかりしているのに。
智恵が付いていないだけ。侮ってはいけない。
相手の望むものを演じすぎると心身耗弱となるのは私が数年前から体感した。鏡を見ても自分と思えないほど心が解離するから気を付けないといけない。
相手は自分の要求を呑むかどうかで対してくるだけ。それだけのこと。
希望くんは仮面夫婦と面倒を嫌う兄に囲まれて成長してしまったが、自分としてどこかで生きていける場所を見つけられるといい。
この作家は最後のくだりまで手を抜かない感じがある。最後の場面まで考えさせられ、何度も読み返してしまう。
途中で行きつ戻りつも殆どない。想像力が足らない人には読めない部分もあるかもしれないが。
他の本も読んでみたいと思う。
久々に読みごたえのある作家に行き当たった気分である。
『希望のゆくえ』の希望は登場人物の一人の名前でもあるが、多くの登場人物のそれぞれのこれまでとこれからのことに対する希望の存在を示しているものでもあるかと感じた。
厳しい親、子育てに関してこだわりのある親がしがちな『個の無視』あるいは『個の抹殺』そこの犠牲となる多くの子供たち。
自分も親が厳しく、個の無視感が強かった家庭に育っているから余計に入り込んで読めるものだろう。子供は大人が思うよりしっかりしているのに。
智恵が付いていないだけ。侮ってはいけない。
相手の望むものを演じすぎると心身耗弱となるのは私が数年前から体感した。鏡を見ても自分と思えないほど心が解離するから気を付けないといけない。
相手は自分の要求を呑むかどうかで対してくるだけ。それだけのこと。
希望くんは仮面夫婦と面倒を嫌う兄に囲まれて成長してしまったが、自分としてどこかで生きていける場所を見つけられるといい。
この作家は最後のくだりまで手を抜かない感じがある。最後の場面まで考えさせられ、何度も読み返してしまう。
途中で行きつ戻りつも殆どない。想像力が足らない人には読めない部分もあるかもしれないが。
他の本も読んでみたいと思う。