『今日のハチミツ、あしたの私』 寺地はるな 編 2022.2.5 読了
結末まで読めば、偶然が重なった展開と思う。でも、読み始めに主人公・碧が中学でいじめを受け、人を避けていた時期に会った子連れの女性が人生の支えになったことで彼女の生き方も変わったことに安堵する。
中学生は残酷だ。
小学生...つまり、ガキの性質が抜けきらないうちに、周囲から大人の準備に引き込まれるから、いじめもゲーム感覚でやる奴がいる。
表向きは普通に過ごしているようで、他人を思いやる力のない人間がたくさんいる。
学力がある人間は高校へ行けば、学力が同じくらいの集団になるから少し落ち着くこともある。
読み進んで、碧に恋人ができていて安心した。そういう人間関係も築けない人はたくさんいる。
でも、相手に思ったことが言えない関係って言うところがつらい。
遠慮遠慮、相手の望まない言葉...そういう積み重ねが大きな鬱憤を生じる。
少しこっちが気づかないふりすれば良いから...そう思う人は多いと思う。
でも、そういうのってホントじゃないよね。
私が以前付き合っていた男性が少々常識はずれで、一緒にいて恥ずかしいってことが多かった。その場で他人のふりをしたり、年齢的に未熟なんだな...と思ってやり過ごしていたが、向こうはこっちをどんどん非難するようになる。
あんたの方が恥ずかしいわって言い返せば身も蓋もないので黙っていたが、黙っていれば、こっちの事がイラつくようになったらしい。
そうなったら別れるのが一番だ。話にはならない。『なんか言ってみろよ』 とか、ドラマのようなセリフを思い描くが、言っても反感持つだけで直りはしないから。結婚をゴールに擂るならなおのこと別れた方がいい。
日本はまあ、離婚するまで一緒にいないといけないから、早々に目につくことは長年我慢ならないと思われる。
こっちがどんなことを我慢しているかも知らずに、こっちの不満な点をあげつらう人間などお呼びではない。
この本は、主人公の分別と我慢の境目を絶妙に書いている。だいたい、自信がなくて行動できない奴が恋人にフォローを頼るって構図は馬鹿馬鹿しいのだ。
相手がこっちの支えもできていれば別だけど。
恋人の安西は、決めつける父親を恐れ、毅然とした態度が取れない。
ワンマン親父はたくさんいると思うけど、周囲にもそうしろっていう態度は許せんね。
安西が勝手にもう終わりだって碧に告げるが、相手が見えていない男だなって思う。
碧は思うように行動してえらいと思う。友達の真百合も友達甲斐があるね。
あと、冒頭で出る場面。これはこの小説にどう出てくるのか。
これは読んでみて欲しいね。
なかなか読みごたえのある展開だった。
素晴らしい人間だけが出てくる訳じゃないところがいいね。
出版社は角川春樹事務所。
結末まで読めば、偶然が重なった展開と思う。でも、読み始めに主人公・碧が中学でいじめを受け、人を避けていた時期に会った子連れの女性が人生の支えになったことで彼女の生き方も変わったことに安堵する。
中学生は残酷だ。
小学生...つまり、ガキの性質が抜けきらないうちに、周囲から大人の準備に引き込まれるから、いじめもゲーム感覚でやる奴がいる。
表向きは普通に過ごしているようで、他人を思いやる力のない人間がたくさんいる。
学力がある人間は高校へ行けば、学力が同じくらいの集団になるから少し落ち着くこともある。
読み進んで、碧に恋人ができていて安心した。そういう人間関係も築けない人はたくさんいる。
でも、相手に思ったことが言えない関係って言うところがつらい。
遠慮遠慮、相手の望まない言葉...そういう積み重ねが大きな鬱憤を生じる。
少しこっちが気づかないふりすれば良いから...そう思う人は多いと思う。
でも、そういうのってホントじゃないよね。
私が以前付き合っていた男性が少々常識はずれで、一緒にいて恥ずかしいってことが多かった。その場で他人のふりをしたり、年齢的に未熟なんだな...と思ってやり過ごしていたが、向こうはこっちをどんどん非難するようになる。
あんたの方が恥ずかしいわって言い返せば身も蓋もないので黙っていたが、黙っていれば、こっちの事がイラつくようになったらしい。
そうなったら別れるのが一番だ。話にはならない。『なんか言ってみろよ』 とか、ドラマのようなセリフを思い描くが、言っても反感持つだけで直りはしないから。結婚をゴールに擂るならなおのこと別れた方がいい。
日本はまあ、離婚するまで一緒にいないといけないから、早々に目につくことは長年我慢ならないと思われる。
こっちがどんなことを我慢しているかも知らずに、こっちの不満な点をあげつらう人間などお呼びではない。
この本は、主人公の分別と我慢の境目を絶妙に書いている。だいたい、自信がなくて行動できない奴が恋人にフォローを頼るって構図は馬鹿馬鹿しいのだ。
相手がこっちの支えもできていれば別だけど。
恋人の安西は、決めつける父親を恐れ、毅然とした態度が取れない。
ワンマン親父はたくさんいると思うけど、周囲にもそうしろっていう態度は許せんね。
安西が勝手にもう終わりだって碧に告げるが、相手が見えていない男だなって思う。
碧は思うように行動してえらいと思う。友達の真百合も友達甲斐があるね。
あと、冒頭で出る場面。これはこの小説にどう出てくるのか。
これは読んでみて欲しいね。
なかなか読みごたえのある展開だった。
素晴らしい人間だけが出てくる訳じゃないところがいいね。
出版社は角川春樹事務所。