目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

新緑の比婆連峰歩き

2019-06-02 | 山行~中国・四国地方

立烏帽子山 標高 1299m 比婆山(御陵)1264m 烏帽子山 1225m 広島県

2019年5月2日(木・祝) 晴れときどき曇り

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:20広島県民の森公園センター8:30--9:20展望園地9:28--10:25立烏帽子駐車場10:37--巻き道--11:00頃 登り返して立烏帽子山--11:17池の段11:26--12:15頃 比婆山(御陵)--12:48烏帽子山(昼食)13:13--13:45出雲峠13:53--14:30頃 第四キャンプ場

5:00頃広島県民の森第四キャンプ場にて野鳥の声に急かされるように起床した。朝食を終え、山支度をしてのんびりと8:15頃山の神とともにテント場を出た。前日にセンターにてお弁当(750円)をオーダーしていて、受け取りが8:30からとなっていたたため、ゆっくり目の出発となった。

 
左:第一キャンプ場入口 右:快適な新緑の道が始まる

お弁当を受け取り、ザックに詰めて山の神といざ出発。しかし直前に山の神が最初に出雲峠へ上がる私の計画に反対し、逆回りを提案。山の神は峠までのダラダラ上りが嫌だったようだが、逆にすると車道歩きから始まるので、取り付き点がわかりにくいのではないかと思っていた。

やはりそのとおりになり、ちょっと道を間違えたが、大事には至らなかった。

 
左:展望園地に到着 右:伊良谷山(左)と牛曳山

無事登山道に入り、快適な広い新緑の道を進むことになる。こちら側から歩く人は少なく静かな山行となる。やがて展望園地に到着した。途中軽快なペースで追いつき追い越していったジモティのおじさんが一人休んでいた。山の神と私が汗を拭いていると、「正面に御陵が見えているよ」と話かけてくる。えっ、一瞬頭のなかの方位磁石がぐるぐる回った。あれが御陵か。方向が違う気がするが、、、おじさんが去ったあとに地図を見るとやはり違っていた。おじさんはこの時期に毎年ここに来ているといっていたが、毎年御陵だと思って、伊良谷山なのか、牛曳山なのかを仰ぎ見ていたことになる。残念。

 
左:木漏れ陽が素敵な登山道がつづく 右:見上げると青空と若葉

われわれも腰を上げて先へ進む。途中ほとんど荷物を持たないおばさん2人組とすれ違う。なぜ荷物がないのかといえば、その先に林道が出てきて軽自動車が停まっていてわかった。ここまで車で来て展望園地を目指したのだ。


ところどころに山桜のピンク色が見えている

さらに進んでいくと、左手が開け、山桜のピンクがアクセントカラーになって東山魁夷の世界を思わせる風景が広がっていた。いやあ、いい道だねえと山の神と感嘆の声をあげつつ登高を続ける。


登山道独り占めの山の神

樹相が変わり、鬱蒼として闇をつくる杉林と広葉樹林の大木の境目を縫って進んでいく。 山の神は私が写真を撮っている隙にバリバリと登っていった。

 
左:前日に迷い込んだ立烏帽子駐車場に到着 右:立烏帽子の巻き道

展望園地から1時間ほどで、前日に道を誤って迷い込んだ立烏帽子駐車場に出た。ここにはトイレが完備されている。ただこのときは壊れていて使用不可で、代わりに簡易トイレが設置されていた。

ここでほてった体を冷ました。10:37腰を上げ、目の前にあった2つある道のどっちが正解なんだろうと迷っていると、山の神が左じゃないの、さっきの単独行の人もそっちに行ったしとのたまい、その道を選んだ。

 
左:ミヤマカタバミ 右:シハイスミレ

歩き始めるとすぐにお花畑が出てきてなごんでしまった。ミヤマカタバミやシハイスミレがそちこちで咲き誇り、足を止めて撮影タイムとなった。

 
左:立烏帽子山頂標示 右:池の段

しばらく歩いて、この道が巻き道であることが判明した。全然上りに入らないので、おかしいと思っていたら、あっさりと池の段と立烏帽子のコルに出てしまった。山の神は最初からそれを承知していたようで、すっかり騙されてしまった。

山の神にピストンしてくるわというと、私も行くという。それなら最初から巻き道を行かずにまっすぐ立烏帽子に登ればよかったのに。まっいいかとアクセル全開で登り、11:00頃山頂に到着した。意気込んで登った割には展望なしの地味すぎる山頂だった。

 
左:池の段から立烏帽子を振り返る 右:池の段から比婆山(御陵)を望む

元来た道を下って登り返し、11:17池の段到着。ザックを下ろしお茶を飲み、比婆山(御陵)を遠望しながら、さて昼食はどこで食べようかと山の神に尋ねると、御陵かねえ、あるいは烏帽子かねえ。どこかいい場所があれば、途中のどこかで、、、

 
左:比婆山(御陵)山頂 右:イザナミノミコトの陵墓とされる岩

池の段から下っていくとハイカーが徐々に増えてくる。トレランの人までも登場し、急ににぎやかになる。にぎやかなのはいいけれど、結局昼食にふさわしい場所はなく、比婆山(御陵)の上りに取り付くことになった。

イチイの巨木を通過し、12:15山頂に到着した。朽ちかけた十合目の標柱とイザナミノミコトの陵墓とされる岩(古事記にはイザナミノミコトは「出雲国と伯伎国の境の比婆之山に葬りき」とある)があって、おごそかな雰囲気を醸しており、とても昼食をとるような気分にはなれなかった。

腹減ったなあと何度もつぶやきながら、烏帽子に向かうことにした。

10代の若者たちのグループや颯爽と歩いていくる健脚たちのパーティと何度もすれ違いながら、12:48烏帽子山山頂にたどり着いた。ちょうどベンチを出発する人がいて、そこに山の神とともに腰を下ろした。

さっそく公園センターでつくってもらったお弁当を広げた。ぎっしりとおかずとご飯が詰まったその中身は予想以上に充実していた(写真)。ありがとう!

13:13腹もくちて下山開始。出雲峠に向けて下りだすと、なぜかくしゃみと洟が出始めた。まだこのあたりは花粉が飛んでいるのか。東京では完全に収束していたから、まったくの無防備状態で、薬もマスクもない。この後ティッシュを出して、鼻をかむこと数知れずとなる。

出雲峠で休憩したものの、症状が収まる気配はまったくなく、下山まで延々と修行道を歩いているかのようだった。いっぽう用心深い山の神は引き続き花粉症の薬を飲んでいて、私の様子を傍観しつつ余裕綽々だった。

センター前まで来ると、マスクをしている観光客を発見。やはりここ広島県民の森では、いまだ花粉が飛来しているのだった。

倉敷ぶらり観光へつづく
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