標高 2645.6m 長野県
2014年9月13日(土) 晴れ
メンバー 山の神と私
コースタイム 8:50沢渡市営第4駐車場(岩見平)9:25--9:55上高地バスターミナル10:00--10:54明神館(昼食)11:15--12:15休憩12:25--水場--13:15徳本峠
20数年ぶりに上高地に足を踏み入れた。途中釜トンネルはきれいになっているし、大正池はバスの中から見えていたのかなど、へえと感心することしきりだった。着いてみれば、人の多さもさることながら、巨大な建物がバスターミナル周辺にできていたのには驚かされた。
さて、時間を巻き戻して、出発から書き起こしていこう。
3連休ということで、渋滞を避けようと4:40家を出た。いつものようにモタモタして予定より10分遅れだ。それが影響したのか中央高速にあがると、もう結構な交通量になっていて、3連休のすごさを思い知らされた。甲府近辺では、車が1台横転しているのに出くわした。前後に追突した(された)と思われる車が1台ずつ。突然私の前を走る車がハザードランプをつけるので、なぜと思ったらこんな事故が起きていたのだ。まだ救急車も警察車両も来ておらず、事故は起きたばかり。1車線がふさがれていた。頭から血を流している人も見受けられたが、大事には至っていないようだった。当事者たちは呆然と路肩に座り込んでいた。私たちが予定どおり出発していたら、この事故に巻き込まれていたかもしれないと考えると恐ろしい。
境川PAで朝食をとり、その後は順調に高速を走り、松本ICで下りた。さあ、山間部に入る前に買出しだと、山の神とコンビニに入る。しかし観光客の多さのせいなのか、時間のせいなのか、棚におにぎりやパンがない。では次だと移動したのだが、そこも似たようなもので、さびしい品揃えだった。その次のコンビニも同じじゃないか、行ってみてないと困るなと腹をくくり、ここで必要なだけ食料を調達した。
左:沢渡市営第4駐車場(岩見平) 右:上高地バスターミナル隣接の観光センター(お土産店)
沢渡(さわんど)には、8:40頃到着した。手前の駐車場はすべて満車。市営第2駐車場に行くと、日帰りですか、泊まりですかと聞かれ、泊まりだというと、第4に行ってくださいといわれる。予想以上にすごい人だ。指示された第4駐車場に車を停め(1日¥500)バス停に向かうと、バス待ちの人がまばらにいる。上高地バスターミナルまでの往復チケットを購入し(¥2,050/人)、やれやれと思っていると、来るバス、来るバス満席で、補助席にお願いしますといっている。しかも2,3人ずつしか乗車できないから3台くらいをやりすごすことになった。そしてようやく乗れたバスは、さわんどバスターミナルからの乗客が満車になって途切れたようで、ガラガラだった。
上高地バスターミナルに着いてみると、すごい人だった。トイレも人だらけ。案内板の前や、観光センター前はハイカー、登山者であふれかえっていた。10:00頃山の神と梓川沿いを歩き始めたのだが、われわれの前後にも多数の人。のんびり歩くハイカーを追い越すと、今度は後ろから来た健脚の登山者が追い越していく。
小一時間で明神館に着いた。ここも人だらけ。空いているベンチに腰かけて、ちょっと早いが昼食にした。なにせ早朝に軽く朝食をとっただけだったので、お腹が空いていたのだ。山の神とサムいコンビニの棚からチョイスしてきたおにぎりを食べる。「私はなぜエビマヨを選ばなかったのかしら」と私の手元を見て、つぶやく山の神。「それはね、ひとつしかなかったエビマヨを私がとったからだよ」。
左:徳本峠への分岐 右:デビューしました、山の神の真っ赤な新品デカザック
明神館を出ると、すぐに分岐にさしかかった。前を歩いている人につられて行き過ぎてしまうところだ。山の神がここだと指差す。誰もここを折れていく人はいないが、山の神と私は徳本峠に向けて薄暗い道を進んでいった。
すると、前から年配の夫婦が下山してくる。やっぱり歩いている人はいるよ。そのうち後ろから超高速の長身20代単独行者。しばらく歩いていくと、ぽつりぽつりと下山者とすれ違う。
山の神いわく、「徳本峠小屋は水が乏しいから、水場で汲んでいくといいよ」。水場、水場と。そう思って登っていたのだが、もののみごとに見落とした。まさにその場所に大勢の人がいたのと、予定よりも早く着いてしまったのが影響した。水場は、もっと上にあるはずだと思い込んでしまった。こんなに早く着くわけがないと。2日後の下山時にその水場にさしかかり、「最後の水場」の標示を見つけた。人がたくさんいたら、見えないし、まず気づかないだろうなとそれを見て思った。
13:15徳本峠に到着。徳本峠小屋でテント泊を申し込む。1人¥700/日。この時間でもう狭いテント場はほぼいっぱいになってしまった。後から到着したテント泊のパーティは、小屋裏のヘリポートにテントを張ることになった。むしろそのほうが広くてよさそうだったが。水は水場に戻って汲まなくとも、小屋で販売していた。ただ¥200/?とガソリンより高い。ヘリで荷揚げしたミネラルウォーターのようだった。
テントを張ったあとは、昼寝したり、もってきたシングルモルトをなめたり、文庫本を読んで過ごした。瞬く間に時間は過ぎる。周囲が夕餉の支度に取り掛かる中、山の神と私も17時過ぎ、アルファ米にお湯を注いだ。家からもってきたビールを開け、乾き物をつまみながら、ささやかな晩餐がスタート。明日はいよいよ霞沢岳だ。