田舎に帰ってから、毎日、父に付き添って、タクシーに乗り病院に行っている。
毎日、痛み止めの注射を打ってもらっているのに、一向に症状は良くならない。
それどころか、痛みはひどくなっているようで、杖を使っての歩行も困難になって来た。
毎朝、今日は痛みが消えていますように・・・・と、祈るように、起きて来た父の顔色を窺う。
朝起きて、1時間くらいは、痛みが和らいでいるようだ。・・・が、その後、決まって痛みが激しくなる。
楽しみに食べて貰っていた朝食も、激痛で、持った箸を下ろしてしまう回数が増えた。
痛みが激しくなっても、足をさすってあげる事しか、するすべを知らない自分が、もどかしく、悔しい。
病院に行くのにも、家から20メートル先の道まで、歩けなくなり、
タクシーに家の庭まで入ってもらわなければいけなくなった。
病院内は、車いすを、お借りする。
夜間のトイレも心配になり、ポータブルの便座の使用を考えた。
こんな状態でも、“要支援1” ???
市の地域包括支援センターに、認定の変更申請をした。
後日、調査に来てくれるが、
5秒、一人で立てたら、立てると言う事になるようだ。
調査の内容も、基準も非常に厳しくなっている裏には、国や市の財政難が有るようだが、
介護保険は誰のために有るのだろうかと、思ってしまう。
だが、今はそれ以上に、父の痛みを和らげる医療が見つけられない事や、
何もできない無力な自分が腹立たしく思える。