きのねの本音

染色や木彫り そして気の合う仲間たち
大好きなものに囲まれ シニアライフを楽しんでいます
時には 愚痴や本音もポロリ

展示会のお知らせ

2016-11-09 14:00:12 | お知らせ


第15回 染色すなご会
手染めによる衣服.小もの展

平成28年 11月18日(金)〜27日(日)

各日 9:00〜17:00

月曜休館 最終日は16:00まで


会場 高松市石の民族資料館

入場無料


展示物
着物 ドレス ブラウス Tシャツ タペストリー スカーフ あかり
ハンカチ ふくさ等

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久し振りの父のお仕事

2016-11-08 00:07:10 | 田舎日記
11月7日 立冬
今日から冬が始まった…が、
日向ぼっこがしたくなるような暖かなお天気。
余りにも明るい陽射しに、
以前から気になっていた父の部屋の、障子の貼り替えをしようと思い立った。

昼前に障子を外し庭に運び出した。

並べて立てかけた障子に、ホースで水をかけると、
薄く変色しかけていた障子紙は、いとも簡単に剥がれた。

障子の桟に残った糊や埃を、水をかけながらタワシで擦り落とす。
こんな水仕事も苦にならない程、暖かい陽射しが心地良かった。

日向に並べ乾くのを待つ間に、昼食を済ますことにした。


昼食後、さぁ!…と、立ち上がろうとした時、
突然父が、「食卓を片付けろ!」と言って部屋から出てきた。
「どうして???」と、私が聞くと、
「ここで障子を貼るから片付けろ!」…って。

「いいよ、外で貼るから!」
風のない暖かい天気…私は、その暖かい陽射しの中で、作業をしたかったのに…。
「外なんかでは貼れない!、お父さんがここで貼るから、持って来い!」

何なんだろうね。急に…。

そこからが、また大変だった。

昔から、障子を貼る時に使っていた平たいパレットを出せと言うが、
何処にしまったのか?
探しても見つからない。

「丸いのでもいいでしょう」…と、代わりのを出したが、
「平らなパレットでないと出来ない」…のだと言う。
障子を貼る糊を溶くだけなのに…


執拗に一つのものに固執するのも、痴呆症のせいなのか?…

腹立たしく思いながら、引き出しや押入れや台所の下を探すこと30分、
やっと見つけて、作業が始められた。

あぁ〜私一人なら、こんな大騒ぎをすることなかったのに…。

そんな事を揉めながらも、何とか2枚の障子が貼り替えられた。


数年前までは、父が障子を張り替えてくれた。
昨年は、口だけ出して指図した。
そして今日は、興味なさそうだったのに…。

急に、父の頭の中の回路が働き始めたのか?

痴呆症が進行し、1分前の記憶も忘れてしまう事があっても、
昔、身体が覚えた手続き記憶は、そう簡単には、忘れないものなのだとか…。

障子を貼り終えると、
又、いつものTVの前の椅子に、父は戻って行った。

「お父さん、今日はいっぱい仕事したから疲れたでしょう」
あったかい生姜湯を父の前に置いた。

「うん」
父は満足そうに返事して、生姜湯をすすった。














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ショートステイの準備

2016-11-05 12:58:04 | 田舎日記
月末にショートステイに行く父の持ち物の準備をしていた。

肌着に下着…3組 タオル…3枚
コップや歯ブラシ、メガネ…等、
持ち物の全てに、父の名前を書いていく。✏️

どんな小さな物にも、父の名前をマジクペンで記入したが、
どうしても書けないものもあった。

冬用のフカフカの靴下には書けないので、
糸で細かく名前を刺繍をした。

小学入学前のようだと、95歳の父の名前を書きながら、
一人で苦笑していた。

こうして、入学前の子供の持ち物に名前を書いたのは…
数えてみたら、35〜6年前になる。

小さな期待と大きな不安を抱えながら、息子の名前を書いた記憶が
蘇って来た。

今、父の名前を書きながら、やはり息子に感じたのと同じ不安を感じ、
95歳の父が、小さな息子の姿と重なって見えて来る。

初めてのショートステイ…
4泊5日だが、大丈夫だろうか?

人とのコミニュケーションが苦手な父である。
心配を始めると、心配の種は尽きなくなる。

私が子供の頃
私を育て守ってくれた逞しい父と母。

母は80歳で亡くなったが、優しくてしっかり者のまま、
私の胸の中に生きているが、
父は、私の側で、年毎に小さな子供に帰っていく。

育ててもらっていた子供の頃には、
今の父の姿など知る由もなかった。

仏壇の写真の母は、今の父をどう思っているだろうか?

「手がかかるけど、宜しく頼むでよ」
そう言っているように見えた。











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