あきらの稽古日誌~合唱、日本舞踊、ETC

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フルタイムの稽古

2012-11-28 08:51:04 | 日記
昨日の「上野刑事」は、最初から最後まで、ほとんど目いっぱい、稽古しました。
「てる」さんに「犯人を掴まえて!」と迫られ、ちょっとバタバタ、それからちょっとしんみりと「いい感じ」になったり、詐欺師の「田口」に凄みを効かせて迫ったり、とても気分のよい稽古でした。
と言うと何か、カッコ良さそうですが、稽古の内容は、相変わらず戸惑うことばかりで、ディレクターに手とり足取り・・・といった感じです。

稽古のコメント:
・やっぱり、台詞の言い回しに「忠太郎」が出ている。(ディレクター)
 サブのOさんは、「語尾がモワ~となってる」と言う表現をしました。
 そう言えば、良く稽古をつけてくれるYさんは、いつも「語尾を切れ!」といいます。
 ウ~ン、そうか・・・

・喜劇のテンポになってない。
 動作がノロノロしている。台詞もテンポが悪い。
 とにかく、もっともっとスピードが出せるように稽古を繰り返す。
 台詞も、動作も。
 常に相手とタイミングよく絡む。

・しゃべっている方ではなく、観客の視線は、そのセリフを聞いている方に集まる。
 セリフを喋ってない時の演技、仕草を大切に。
 状況によっては、思いっきり“ま”(空白の時間)を使う。

・台詞の内容によって、立ち位置の静動、動く方向、動くスピード、歩く姿が決まる。
 なれた役者なら、そのことは「自然にわかるはず」とディレクターは言うのですが・・・?

さて、また、次へ・・・です。

久しぶりの出番

2012-11-22 07:48:48 | 日記
20日の稽古では、久しぶりに「上野」の出番がありました。
芝居の真ん中頃で「上野」が、はじめて登場します。
「上野刑事」、事件現場のゴタゴタした場面に現れる。

演技のポイント:
・「上野」の登場によって、場の雰囲気がキリッと変わるように、存在感のある演技。
・威圧的に、横柄に、余裕を見せて、カッコよく
・「警察手帳」を見せる。客席にも十分、アピールする。
・舞台中央全面の椅子にドッカリと座り、存在感をアピール。
・おもむろにタバコを取り出す。
・満場が「上野」の仕草に注目が集まるように、自信を持って
・タバコを咥える→これも、ゆっくり、カッコよく
・その後のセリフ、「あ、吸わないんです」
・間を空けながら、ゆっくり、ちょっととぼけて

ディレクターの指導から、私が読み取った演技のポイントです。

写真は、昨日ふと思い立ってドライブした田貫湖です。

今日も感動・・・

2012-11-13 22:52:29 | 日記
75歳の高齢者、「待子」のセリフ:
「お化粧するってことは、自分に魔法をかけることなの。」
この年になってはじめて化粧した同じく75歳の「てる」に、「きれいよ。とっても綺麗だわ。」
そして「待子」は、「てる」がメガネをかけて、自分の顔を、はっきり見ようとするのを止めて、「だめよ、およしになって。」
それから重みのある哲学的なセリフ:
「眼鏡をかけて見えるものが果たして本当だかどうだかあたし疑問だと思うの。眼鏡かけてがっかりするより、かけないで幸福でいましょうよ。」

ディレクターの言葉:
・ この辺は、重みのある味わい深いセリフだ。
・ ここには、待子の人生哲学がある。
・ これから老いていく人たちに必要な気持ちの持ち様を示していると思う。
・ 老後というのは、マイナス思考で考えると、すごく寂しいい時間になる。
・ “老い”は、とかくマイナス思考になりがちであるが、待子の哲学は、老後を迎える私たちに必要な心構えのような気がする。

じつは、私もどっちかといえば待子タイプなんです。
今日は、稽古の内容ではなく、台本に、そしてディレクターの思いに共感、感動でした。

新たな感動をおぼえた演技

2012-11-11 14:12:01 | 日記
9日の稽古は、また新たな感動がありました。
私が“先生”と呼んで敬愛している団員のOさんのことです。

1幕ピース4:
銀座のバス停から男につけられてきた「待子」が、部屋に戻って、「てる」と対話する場面。
立派な紳士につけられて、ちょっぴり不安ながらも興奮状態の「待子」の演技指導が続きます。
台本で3ページほどの場面を繰り返し、約1時間ほど稽古した後、ディレクター、急に出番でない“先生”に:
「ちょっとやってみてくれない?無理かな・・・」
驚く“先生”、慌てて台本を読む。
しばしあって、”先生”は、演技を開始しました。
なんと、即興なのに「ほぼ完璧な動き」とディレクターが仰るほどの演技でした。
全く無理のないスムーズな動線に加えて、パッと花が開くような素晴らしい笑顔、追及されて困っているしぐさ、表情(この辺はディレクターにも出せませんね)、鮮やかな動作の切り替えしなど、本当に驚きました。
その後の場面、「田口」(つけてきた男)の動きで、ディレクター「ここの動きは…」しばし、考え込む。
そして、Oさんに助言を求める。
Oさん「そこは座ったままでどうでしょう」
稽古の最後に、ディレクター:
「Oさんの座ったまま・・・の一言だけでもほんとに助かった。これからも演出助手のつもりで、何でも言って欲しい」

元々、“先生”の演技力には、際立ったものがあると分かってましたが、その演技は即興でもできてしまうんだ!
新たな感動を覚えた稽古でした。

熱の入った稽古

2012-11-07 10:23:02 | 日記
昨日の稽古は、私の出番はありませんでした。
でも、特等席(私はいつも図々しくディレクターの横の席に座ります)で見ていると、稽古の様子が楽しくて時間を忘れてしまいます。
昨日は、芝居の冒頭部分、台本にして3ページ(全部で100ページ)分の場面で1時間20分ほど、熱の入った稽古が続けられました。
芝居の冒頭、いわゆる”ツカミ“は、お客様を芝居に引き込むために特に重要です。
これから、どんな素晴らしい、意表をつくような喜劇が展開されるのか、お客様がワクワクしてくるような演技・・・
以下、稽古のメモです。
てる:(結婚もせず、ひたすら金を貯めて、2000万円の貯金とマンションを持つ、孤独だか安定した生活をしている75歳の女性です。)
おばあさんはお金を見るとテンションが上がる、お金に対する愛着度の表現、お金で遊ぶ、お金と戯れる。
この雰囲気を出す独創的な表現方法は?
金額を言う時の“こだわり”の表現、お金を異常に執着する表現は?
お金を抱きしめる。
お札の匂いを嗅ぐ。
でも、あんまりやりすぎない。
それから、もっと意表をつく何か・・・
やりすぎると説明的になって、かえって雰囲気を壊す。
象徴的な選び抜かれた所作が適正に散りばめられていること、気持ちをしっかり掴まえて、その中に何が、どんな空気が膨らんでいるか。
その人の性格、生活、日常とかこれまでの人生が浮かび上がってくるような・・・
新聞代を払う時の表現、出る金(出費)に対するこだわり。
お金を数える時の姿勢、正座するか足を崩してリラックするした姿勢か、どちらでもそれなりの表現できるが・・・
年寄りらしいセリフ、動作、立ち上がる時、歩き方、後ろを振り向くときにも微細なところまで、年寄りらしさを出す所作の指示が入る。
セリフが若すぎる!
75歳らしい物言いを。

集金人:(てるのマンションに新聞代の集金に来る)あくまでも元気に、相手の気を引くように(新聞を継続購読してもらえるように営業努力の表現)
「はい、これ、ゴミ袋、サービスです」の表現、これも重要。
随所に愛想笑い「へへへ」、などを入れる。
集金人は、これからの芝居の雰囲気(明るい、喜劇性)を作る重要な役割がある。

てるは、ダブルキャストのお二人の、それぞれの持ち味が出ていて、これがまた楽しいです。
芝居っていろいろな、自由な表現ができるんですね。
ディレクターがいつも言われるように「気持ちが入っていれば・・・」ですか。