劇団「チャレンジャー」は、昨日は、今年最後の稽古日でした。
二幕の後半、私の「万三郎」は、囲炉裏端に座っています。
小母の「おとり」は、機織工場で得た金を元に、債権者たちから自分の育った家(いまは、兄嫁「おかじ」とその息子「万三郎」が当主)を守ろうと村に戻ってきている。
「おとり」が、債権者たちににらみを利かせ、踊りに出て行く「喜平」を見送って、ふと振り返って「万三郎」に話しかけます。
「・・・生れ故郷ってよく言ったもんだなァ、三ぶ!」
次の「万三郎」のセリフ、
(感動して)「そだ、小母、村を離れて見ねえ人には解んねえだぞ、この気持ちは・・・。」
ディレクターのコメント:
「万三郎」が一人で感動しているのと、「おとり」と二人で共感しているのでは全然表現の幅、大きさが違うんだ。
一人の思いに入るのではなく、しっかり「おとり」を見て、目線を外さずに。
この物語に流れる「おとり」の故郷に対する思い入れが浮き立つように。
「万三郎」の気持は、どうでもいいんだ!
カツーンと頭に来ましたが目線を外さずのところで、「おとり」が満面の笑みで見返してくれたので、心が和みました。
来年もよろしく