あきらの稽古日誌~合唱、日本舞踊、ETC

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衣装パレード

2016-04-27 05:42:28 | 日記
「鼬」の富士宮公演まで20日、昨日は役者の舞台衣装を決める“衣装パレード”がありました。
時代は昭和初期、女性たちは、みんな着物を着ていました。
着物選びは女性たちを華やいだ気分にさせるようで、夢中になって時を忘れてしまうみたいです。
試着の時間は、男たちは部屋から追い出されます。
長い時間の後、やっと入室が許可されて、いよいよ衣装パレードの始まりです。
役者本人の希望、衣装係の意見、外野の評価など色々なものが交錯してやっと決めた衣装をつけて、演出スタッフの前で評価を受けます。
時代背景、役の生活環境や性格、地域性、さらには舞台セット、照明などの効果など色々な観点から意見が出されます。
この日、OKが出たのはほんのわずか、多くは演出の意向に沿って再検討することになりました。
男たちの衣装選びは?
案外簡単でした。

さあ、この衣装採用されるでしょうか。

「万三郎」後日談

2016-04-25 18:25:32 | 日記
役者仲間のKさんが、昭和17年発行の「山参道」という、日焼けして装丁のほつれが目立つ貴重な初版本を見せてくれました。
この本には、今回公演する「鼬」の作者 真船豊が書いた、「鼬」の後日談とも言える戯曲「山参道」が掲載されています。
「鼬」を公演する私たちにとっては、とても興味深い内容です。
「鼬」では、叔母の「おとり」に家の抵当の肩代わりから南洋に帰る小遣いまで借りて行った「万三郎」。
「山参道」では、南洋で大成功して大金持ちになった「万三郎」が村に帰って来ます。
借金のかたに「万三郎」の家に居座っている「おとり」に出て行けと言うこともなく優しい言葉をかけ、郷土のために多額の寄付をするなど、すっかり余裕の大人物になっています。
この後日談をわざわざ作者が書いた想いは、いったい何なのでしょう?
しばし考えてしまいました。

この本の発行された昭和17年は、私の生まれた年なのでした。古いですね。

「万三郎」本調子

2016-04-23 20:02:20 | 日記
吹っ切れた「万三郎」、22日も好調でした。
ディレクターも親指を出して「いいよ!」
仲間の女性たちからも「かわったね!すごくよくなった!」などの声を頂きました。
演出助手のMさんからは、幕間に立ち話で短く新たなダメを頂きました。
「おとり」には、甘える反面図々しく、「おかじ」には親孝行、「伊勢金」には、よく言う事を聞くまじめな若者、そんな意識で…と。
今の「万三郎」は、ダメをするするっと素直に飲み込める状態になっています。
あと三週間、ようやく「万三郎」も本調子になりました。

居間の窓から遠くに見える満開の桐の木、散歩の途中、寄って見ました。



万三郎はじける

2016-04-20 05:51:53 | 日記
昨日の稽古、昼休みが終わって午後一番、演出補助のMさんに呼ばれました。
「万三郎がいい人のように見える。」
(エッ、いい人じゃないの?)
「万三郎は、鼬どもに食い荒らされる悲劇の主人公ではない。」
(エッ、そうなの?)
「万三郎も鼬の仲間、厚かましくズーズーしく、いい格好しいの浅薄な人間です。」
(ハハ~そういえば、ディレクターも前からそんなこと言っていたなあ)
「あなたは、素が上品で人にやさしい性格のようなので、それが見えてしまう。あなたなら思いっきりわざとらしく、あざとい演技をしてちょうどいい万三郎になると思います。」
(Mさんは、ダメも優しくていいなあ)

この「万三郎=鼬の一人」は、インパクトがありました。
ディレクターもこんな風にシンプルに優しく言ってくれたら…
(ディレクターとMさん、とてもいいコンビです)
そうか、「万三郎」もエゴ丸出し、自分の事しか考えていない、虚勢を張る軽薄な人間なのだ。
午後の万三郎、私としては、久々にかなり気持ちよくはじけたように思います。

ゆうき先生、「鼬」の稽古場に

2016-04-13 20:04:23 | 日記
8日の劇団「チャレンジャー」、「鼬」の稽古、先週に引き続いてゆうき先生が来られました。
ゆうき先生は、私が稽古している日本舞踊の先生です。
(私が「ゆうきの会」に入門したきっかけは劇団チャレンジャーの稽古場でお会いできたことです)
この日、ゆうき先生は、演技指導では、特に着物の女性の立ち居振る舞いについて、細かい指導をされました。
歩き方、立ち方、老人らしい歩き方、扇や扇子の扱いや扇ぎ方、座った時の手の位置、にじり寄る仕草…ともかく先生にしかできないアドバイスに団員一同真剣に聞き入っていました。
先生、演技を実によく見ておられて「あなたは、先週この場面でこうしていたけど、今日の仕草はこうでしたね」とか、とにかくすごい洞察力だと思いました。
よくプロの囲碁棋士は、対局した数百手の棋譜を対局後にすらすらとならべますが、ゆうき先生もまさにそんな感じでした。
Sさんの演技には、「どう見ても男にしか見えない」とばっさり、やはり私など凡人にはわからない独特の感性があるのでしょうね。(Sさん、すみません、何しろSさんは、宝塚の男役を思わせるかっこよさですからね)

きりっとした「おとり」の立ち姿、でもゆうき先生は「足の位置が逆」とダメを出しました。
(「おとり」さん、すみません。私には魅力的に見えますけど)