要約温かくなってきたと思っていたら、再び寒気が入り込み今日は酷い吹雪で、一時はホワイトアウト状態。
人が物の形や奥行きを判断するのに、ほんの僅かでも明るさが必要であり、真っ暗闇ではどんなに目が慣れてきても何も見えない。
暗いから見えないのではなくて、黒一色に統一されると人は物質が目の前にあっても、その形を全く判断できなくなる。
星の出ていない空の下、街灯も何もなくても暗い夜道を歩けるのは、ほんの僅かでもどこかから光が差し込んでいるからで、それは真っ黒の世界ではないが、でも夜の方が物の形や奥行きを判断しにくいのは、光の当り具合を人の目は判断しにくいから脳が迷う。
人が体感できる本当の真っ黒は、明るさが全くゼロの世界であるから、目の前に黒のマジックや黒い車、黒い靴、いろいろな物があるけれど、それらは光を通して人の目に見えている以上、実は真っ黒ではない。
絵を書く人が黒を使わないのは、多分そこに意味がある
色を混ぜて黒に極めて近い色を作り出すことはあっても、現実には存在しない黒色の絵の具をそのまま塗るということを嫌うのだそうだ。
話が逸れたけど、白の世界も同じ。
これは真っ白の世界でも同じことで、でも真っ白の場合は、明るさが全く無いのに真っ白っていうのは人にはありえない。
だから真っ黒と真っ白の意味はやや違う。
真っ白は絶対に見ることが出来ないから
でもそれに近い世界は地吹雪の中で体験できる。
視界が2、3mくらいのすごい地吹雪が起こる日中、吹雪に光が乱反射して自分の位置を見失う。
目の前にガードレールや電柱があっても、雪が付いて白くなっていると、その立っている境目も分からなくなる。
時々、田んぼの真ん中の直線道路で、車が田んぼに落ちていたりする。
晴れている時に見るとワダチもくっきり見えるから、どこが道路でどこが田んぼなのか判断できるけど、地吹雪が起こっているとワダチが例え残っていても、それを人の目では判別するのが困難になる。
それが山の中だったりすると、ホワイトアウトで動けば動くほど、どんどん迷路に入り込んでいく訳です。
そして明日も吹雪の予感