望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

これ、何してるか、わかります?

2013-04-16 00:57:14 | 演劇・舞台・小劇場




坊主頭の主宰が、ホワイトボードに何やら書いてます。



あ、それから私、よく「主宰」という言葉を使いますが、

だいたい、作家とか演出家と同義語だと思って下さい。

小劇場の場合、たいがい、主宰が作・演出をするので。
(今回の主宰の佐藤さんは、それに加えて出演もします)

イロイロ書くと長くなるため、
ぜーんぶひっくるめて「主宰」という言葉を使っています。




さて、話を元に戻します。


そのボードを食い入るように見ているのは、
こういう雰囲気の面々。



実はこれ、家の間取りを書いているんです。

我々の暮らす、品川のもぐりの女郎宿、木菟屋(みみずくや)

その店がどうなっているのか、の説明なんです。


もぐりなので、外は量り酒屋のような店があって、
そこでもちょっとしたつまみを出して、
でもその裏の入り口から入ると、女郎宿になっていて、
手入れを逃れている。

こっちに海の見える部屋があって、
ここは3畳程度の安い部屋が並んでて、
台所はここで、女郎や使用人は、このあたりで食事して、

・・・と、

 話をしているうちに、どんどん細かくなっていきます。



別にセットを組むワケじゃないし、

ただの何もない舞台上を、
上手や下手から、出たり入ったりするだけ、なんですけどね。



でも、登場する人物が、

<今、自分がどんなところにいるか>

わからないままでは、芝居はできないんです。


江戸時代の品川の女郎宿の中なんて、
知ってる人は誰もいないけど、

それでも、

 その匂いとか、
   音とか、
    ふすまや畳の感触とか、

そんなものを五感で感じとりたい。

それで、なにかリアルな空気が出てきてほしい。


苦し紛れというか、当たるを幸いというか

もう、その、空気をつかみたくて、
いろんなことをやってみる、

その基本が、こういう見取り図や地図なんです。



不思議なもので、あーだこーだと喋りながら、

主宰の描くイメージを見ているうちに、

なにか、見えてくるんですね。


自分が廊下を歩いていて、
向こうに誰かいて、

・・・なんていう景色が。


たぶん、全員が勝手な景色を見ているんでしょうが、

それでいいんです。

役の人間として、
 地に足をつけて生きていられたら 



いい作品にしたいな・・・。

いつものことですが、これが切なる願いです。


だから、

台本、早く上がらないかな・・・(笑)






       

オフィスパラノイア公演「武士の影」
詳細はこちら

       
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

参加中。よかったらクリックを!

人気ブログランキングへ