望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

私的「放浪記」 劇場編

2008-12-10 14:21:42 | 舞台・ウラ話
方向オンチねたを吐露する快感に目覚めて(?)
最後におまけを。

同じパターンばっかりでネタバレではありますが、
でも! 私にとっては、その一つ一つに、
冷や汗と涙のドラマがあるんです。 
(そこまでのハナシか??)


方向オンチというと、
やはり「道で迷う」のが王道(?)でしょうが、
私のような人間は、どこにいても迷います 
  
スポーツクラブの広いロッカールーム。
広い駐車場。 
こういう「同じ風景が連なっている」所は、
完全に「自分の場所」を見失います。

それも、こういう所は、
毎回違う場所を使わなきゃいけない   
だから、毎回迷わなきゃならない 
(いや、別に誰に頼まれてもいませんけど)


駅の構内だって、
迷ってくれといわんばかりの構造じゃないですか!

渋谷駅、新宿駅、池袋駅→ 私にとっては迷路です。
吉祥寺駅で30分、    
同じ所をぐるぐる回ったこともありました。 
 
  そして! 

私にとっては、
     劇場の中も迷路なんです。
 
というか、だいたい劇場の裏って、迷路なんですよね。
舞台裏、とか、楽屋裏、とか言うだけあって、
ぐっちゃぐちゃな上に、荷物だらけ。

  そんな中で、

このシーンでは上手に退場したあと、
奈落を通って下手から登場、とか、



このシーンでは、楽屋を通り抜けて客席から、とか、
いろいろと、決まっています(当たり前!)

 
こういう「出ハケ」は、誰でも混乱する上に、
劇場に入ると、稽古場とはまったく勝手が違うので、
それぞれチェックは怠りません。

だから、劇場に入ると役者たちは、
自分の出番を順番に思い出しながら、
何度も出たり入ったりして確認します 

  それで、いざ本番

となるのですが、
 ・・・それでもわからなくなるんですねぇ。
  ・・・人によっては 

 
もう5、6年前のこと。

大勢で、わいわい喋りながら登場するシーンがありました。

方向オンチな上に、小心者の私は、
常に、早め早めに舞台のソデにスタンバイします 

その日も、
「お~~、また私が一番乗りぃ~~

で、舞台を観ながら、自分の台詞を復唱したりして、
みんなを待っていました。

   が・・・、

あれ? どうしたのよ、みんな  

もう、ここまで芝居が進んじゃったよ~。
んったくぅ。だらしないんだから 

  ・・・って、

おいおいっ
もう時間ないぞーー
やばいよーー    
もうすぐ出番だよーーーっ
 

  どうすんのよーーっ

っと、怒りながら舞台の向こうのソデを見ると・・・、
 
いつもの顔ぶれが、全員で、
私に向かって、必死の形相で 

 「おいで、おいで」 

をしている・・・。

  出るのは、上手。

で、ここは・・・

 下手だぁぁぁぁぁぁぁ

比較的単純な造りの劇場だったので、
猛然とダッシュして間に合いましたが、

あれが奈落を通らないと上手に行けない、
なんて場所だったら・・・、
私は一人で、ワル目立ちをしながら登場、するところでした。
 

自慢じゃないけど、
私、上手と下手をよく間違えます 

これまで何とか、出トチリせずに済んでいますが、
青ざめることは、数知れず。

  ん?

 あれ?
 
あまりに長くなりすぎました。

もうちょっと書きたいので、また今度。

いつまで続く、放浪記っ 
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