「放浪記」をちょっとお休みして、
私としては珍しい、舞台の感想です。
これは、映画「バードケイジ」のミュージカル版。
10年ほど前に観て、すごく楽しかったので、
今回も観ようかな、とチラシを見てみたら、
なーんとビックリ!
友人が、とってもいい役に抜擢されて、
出演しているではありませんか!
アンサンブルで出るのも難しい東宝ミュージカルに、
メインキャストの1人として出てるんです
これがどれほど大変なことか!
どんなにすごいことか
これはぜひ観なくてはと、彼にチケットを頼んで、
久しぶりに日生劇場に行ってきました。
うーーむ。
もう、これはねぇ。
予想以上どころか、予想の何倍も楽しめました
はっきり言って、前回の公演よりも、
圧倒的に良くなっていました。
大舞台のミュージカルも、たまに観るのですが、
職業病なのか、どうも観る目が厳しいらしく、
最近は、納得できる公演に出会えないでいました。
でも、やっと
久しぶりに出会えた気がします
ミュージカルとは思えないほど、
みんながきちんと役作りをしているので、
芝居が浅くならないんですね。
だから観応えがある。
そして、オカマちゃんたちの群舞は、
男性の筋力のすごさを思い知らされるほど、
すさまじい迫力。
(もちろん、それを計算済みの振付)
そして・・・、
友人の彼は、東宝ミュージカル初出演だというのに、
主役に劣らぬ存在感で、客席を沸かせていました。
身内びいきではなく、
彼が一番すばらしかった
その自由な体と計算された動き。
この大舞台で、トップの俳優さんたちと堂々と絡んで、
見劣りどころか、一番光っていた
「まったく無名の僕に、この役を下さった演出家の、
度胸のよさを、すごいと思います」
なーんて、終演後、笑いながら話してくれたけど、
演出家に抜擢させたのは、彼の実力に他ならない。
そして、たぶん、演出家の想像以上のものを、
今の彼は見せていると思う。
プロってこれだよな・・・。
彼に限らず、久しぶりにプロの公演を観た気がしました。
さぁっ! 小劇場の私たち!
これだけのプロの芝居を、
私たちも見せているかな?
仲間の中で、楽をしていないかな?
どこまで突き詰めて、プロの芝居ができるか。
また、やっているか。
彼の好演を、涙が出るほど喜びながら、
自分で自分に問い直した時間でもありました。
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