舞台の裏のウラ話・その１２

彼女がそでに入ってからも、
こっちは、
なかなか集中力が戻りません。



そのうち、何事もなかったかのように、
また彼女が登場。

もうドキドキでしたが、

ちゃんと両方とも取っていました。

そこでまたホッとして、
あぶなく台詞を飛ばしそうになりました（笑）


いや、そりゃね

気にする私がいけない、
のかもしれないけど、

あれは、ないでしょ～。
ほとんど演技妨害だよ～。


あとでみんなで話したところ、

一番近かった私だけでなく、

場に出ていたメンバー全員が、
ドッキドキだったとか。

やっぱり、そうだったんだ。


みんなから、
さんざん文句を言われた彼女、

「いや、なーんか、今日は、
　みんなの芝居が違うな～、
　って思ってたのよ。

　私のせいだったのね。
　はははは」


悪びれずに笑い飛ばされたら、
もう、誰も何も言えません。

でもさすがに、その公演では、
もう「つけま」は、つけませんでした。

ずいぶん前の話なので、
今は上手につけてるかなぁ。


彼女のことだから、
まだヒラヒラさせてるんじゃないかなぁ。


（つづく）




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