11年前の朗読劇。
初日。開演5分前。
やっぱり不安で、
もう一度、ちゃんと読み直しておこうと、
台本のファイルを開き、
片手でファイルを持って、下に向けてパッと開いた、
と・・・そのときです!
バサバサバサバサッ
ファイルから、中の台本が全部、床に落ちて、
私の足元に、バラバラの台本の山が!
再現写真←ホントはもっとバラバラでした
なぜーーーっ!!!!
もう開演まで、5分を切っています。
理由なんてどうでもいい、とにかく元に戻さねば!
周りにいいた共演者たちも、
あわてて集まってきました。
が、手伝ってもらったら、
余計バラバラになってしまう。
あせりまくって拾いながらも、
「ごめん、手伝いはいいわ」
と小声で断って、
と、とりあえず、まとめた・・・ところで、
舞台から主宰の前説が聞こえてきました。
始まった・・・
これから私の最初の出番まで、10分ちょっと。
ちなみに公演は3話構成で、最初の1話目だけはこんな感じで、
後ろの女性3人が、出たり入ったりしながら、
いろんな役を読んでいったんですね(矢印が私)
だから、そでで出番を待つという、
普通の芝居のような余裕があったんです。
とにかく、
バラけたものを集めた紙の束とホルダーをつかむと、
一番明るい場所に持っていき、
1、2、3、4、5・・・
頁を確認しながら、1枚ずつホルダーに入れていきます。
万が一にでも頁が飛んでたら大変です。
とにかく朗読劇なんですから。
12、13、14、15・・・
(ああ、芝居が始まっちゃった~ )
あせるればあせるほど、指が震えて、
手が言うことを聞きません。
(そうだ、途中まででも、出番にさえ間に合えば)
(いやダメだ。立て続けに出るんだから無理だわ)
・・・いろんなことが頭をよぎります。
(あとちょっと、あとちょっと、落ちつけっ!)
そして、すべての頁を入れたところで、
私のすぐ前に出番のある共演者が、
そでに戻ってきました。
(間に合ったーー!)
自分の出番の頁をあわてて探すと、
そのまま舞台へ。
(セーーーフ )
まずは、株屋の小泉という若い男の役。
ちょっとした会話なのに、なぜか汗だくの私。
でも、そんなことはどうでもいい。
とにかく間に合いました。
よかった・・・。
ホッとして・・・もう泣きそうでした。
でも、なぜ、ファイルが崩壊したんだろう??
(つづく)
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます