望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

ウラ話フルコース(39) 本番の1日

2014-07-07 12:48:54 | 舞台・ウラ話

さて、本番、朝からのスタートです。

朝、楽屋口が開くのを待つキャストたち。


ここのマチネは、すごく時間が早く、
11時30分開演の回があります。

お客様もけっこう忙しいと思うんですが、
役者の方はもう、大騒ぎで、


普通10時にしか開けてくれない楽屋を、
9時半に開けてもらうというのに、

その9時半前に、すでに待っています。

5分でも早く空いたらラッキー、
という気持ちで、

開いたとたんに、どーーっと楽屋へ。


まずはジャージに着替えて、
掃除やらストレッチやら。



ラストで紗幕が降りるため、
舞台監督さんが、そのチェックを。


こういうものが降りないと、
エライことになりますから。
(でも、あるんですよ、そういうこと)



あ、そういえば・・・(また来た!)

紗幕とか、普通の幕(緞帳)とか、

当然、上がったり下りたりするワケですけど、

下にいる役者には、毎回、
それなりの緊張感があります。


大劇場なんかだと、

後ろでセットの転換をするために、
舞台の内側に吊った幕を下ろして、
幕の前で芝居をするという、

「幕前(芝居)」をよくやります。

・・・要するに時間稼ぎ(笑)

これが、けっこう怖いんです。


今回は小さい劇場だったので、

暗転と同時に、全員が、
一気に移動するのも簡単でしたが、


広い舞台で、暗転になって、
上~の方から下りてくる幕(緞帳)って、
ほんっとにわかりにくいんです。

それも、
これがまた、たいがい、
大勢いるあたりに下りてくる!(笑)


幕は、スルスルと下ろすために、
裾のところに、重いパイプが仕込んであります。

これがぶつかった日にゃぁ、
鉄パイプで殴られたのと同じですからね。

とんでもない流血騒ぎになってしまう。


その上、芝居によっては、

幕前に残る役者と、
幕の後ろにハケる役者がいるので、

ここで幕を避けて、
速やかにパッと分かれる、
という作業もあったりする。

間違えて残っちゃったら大変ですから



もちろん、畜光も貼ってあるし、

下りる前に、そのスペースを、
さりげなく空けておくんですが、

私みたいに、方向感覚皆無の人間は、
いざとなってから、


「あれ~? ここだっけ?」


わざとじゃないんです!
ホントに突然、わかんなくなるんです!


でも、ありがたいもので、
暗転になった途端、
誰かが腕をつかんで、
移動させてくれていました




あ、そういえば(今日2度目だぞ)

某有名女優さんの新人時代に・・・。



  (つづく)


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