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雀庵の「開戦前夜/22 アジア版『反独裁連合帝国』で中露に備えよ」

2022-02-17 17:24:42 | 日記
雀庵の「開戦前夜/22 アジア版『反独裁連合帝国』で中露に備えよ」
“シーチン”修一 2.0


【Anne G. of Red Gables/431(2022/2/17/木】生物は繁殖するのが本能、天命である。そのためには群れる。孤立したら生きていけない。人間も石器時代どころか旧人以前から群を作ってきたのは猿と一緒だ。大きくて強い群でないと、他の群に追い出されてしまうか併呑される。豊かな餌場を確保するためには群をどんどん大きくして強い部族になり、縄張りを広げていく。


やがて石器時代、縄文時代あたりから各地の部族間での交易が盛んになる。それぞれ特産品を持ち寄って物々交換する。山の部族は矢じりやナイフに使う黒曜石を持ってくる、海辺の部族は貝の身を茹でて乾燥保存できるようにした加工食品を持ってくる、北の部族は接着剤であるタールを持ってくる、という具合で、その交易圏がやがて「国」のようになっていったのだろう。


小生は時々、自給自足できる小さな村、桃源郷のような村で穏やかに暮らせたらいいだろうと思うが、たとえ辺境であっても“美味しそうな村”なら強い部族が放ってはおかないから、遠くに逃げるか、強い部族に併呑されるしかない。東北の先住民だった蝦夷(えみし、アイヌ)は間氷期の気候変動で東北が温暖化すると縄文人(弥生人?)が押し寄せて来たため、北海道や樺太、シベリアなど北の寒い地域に移動して(≒駆逐されて?)いったらしい。


ユーラシア大陸の北辺からシベリア、アラスカは、西と南の勢力に追われるようして北上、東上してきた人々が先住民となったようだ。エスキモーもその一つだろう。明治時代から北海道は本土からの移民による開拓が進むが、この地は数百年あるいは数千年はアイヌの暮らす地だった。現在の地名の多くはアイヌ語由来で、例えば、トーヤ/湖岸→ 洞爺 モペッ/静かな川→ 紋別、クマウシ/物干しが多くある所→ 熊石などで、北海道庁によると市町村名の8割がアイヌ語由来だという。


アイヌ人は特に明治以降に本土からの開拓移民が増えて北方の島などに移住を余儀なくされたり、本土人と交配を重ねたりしたのだろう、「純血種」は大正時代にはいなくなったという説がある。1970年頃に知り合った北海道出身の友、日高君(通称)は髭が濃く精悍な顔つきをしていたが、聞かれもしないのに「俺はアイヌ系じゃない」とよく言っていた。北海道ではアイヌ系への偏見(差別?)が残っていたようだ。


北海道のアイヌは白人系との混血もあり、ハーフの美男美女もいたようだ。1878年に北海道を訪れた英国人イザベラ・バードは大感動している。


<その大人は純粋のアイヌ人ではなかった。彼の黒髪もそれほど黒くはなく、髪も髭もところどころ金褐色に輝いていた。私はその顔型といい、表情といい、これ程美しい顔を見たことがないように思う。高貴で悲しげな、うっとりと夢見るような、柔和で知的な顔つきをしている。未開人の顔つきというより、むしろサー・ノエル・パトン(英国の歴史画家)の描くキリスト像の顔に似ている。(修一:Sir Joseph Noel Paton、以下の作品らしい)
https://paintingandframe.com/art-imgs/sir_joseph_noel_paton/the_man_of_sorrows-6899.jpg


彼の態度は極めて上品で、アイヌ語も日本語も話す。その低い音楽的な調子はアイヌ人の話し方の特徴である。これらのアイヌ人は(修一:日本人と違って?)決して着物を脱がないで、大変暑い時には片肌を脱いだり、双肌を脱いだりするだけである>


洋の東西を問わずバードなどインテリ上層階級は、暑いと褌一丁になるのが大好きな小生のような日本原人を(当時の下層階級は疥癬=皮膚病が珍しくなかったこともあり)「まるで蛮族」と見ていた人も多かったから、上記の美しい白人系混血アイヌに感動したわけだ。インテリの「高等白人以外は下層民族」という思い込みは今でも欧米では基本的に根底に残っているだろう。白人が「有色人種も同じ人間らしい」と認識し始めたのはここ数十年ではないか。父は米国人をアメ公、ロシア人を露助と言っていたから、まあお互い様か。


小生は見かけではなく中身で差別、区別する、「こいつはアカ=蛮族=駆逐すべし」と。習近平、プーチン、バイデン、オバマ・・・蛮族みたいなのが多過ぎて逆に逃げ出したくなる。「自給自足できる小さな村、桃源郷のような村で穏やかに暮らしたい」と小生が時々思うのは、加齢による故郷=田舎への郷愁かなあと思っていたが、どうもそんな穏やかな動機ではなく、厭離穢土、欣求浄土、切羽詰まったストレス由来らしい。


例えば世界のグローバル化、即ちヒト・モノ・カネの自由な移動が幸福をもたらすはずだったのが、どうもそんな風にはならず、むしろ反対に世界の競争、対立、憎悪、緊張を促すことになっている、そういう違和感や不信感、「漠然とした不安」が根底にあるようだ。古人曰く「嫌な予感はよく当たる」・・・


グローバル化、国際化は「後進国の貧困、餓死を減少させ、中進国を増やした」というプラス面はあるだろうが、21世紀に中進国から先進国(自由・民主・人権・法治+福祉?)になった国はない。いわゆる「中進国の罠」にはまり、国民一人当たりの実質GDPが130万円ほどになると貧富の差の拡大で内需が伸びない、ハングリー精神が萎える、などにより経済が停滞したり民の生活満足度が低下したりする傾向があるそうだ。


なぜなのか。中進国は先進国から仕事をもらう下請け企業みたいで、経営者・株主は儲けても従業員は低賃金で日々の生活に追われてゆとりはない。従業員の給料を上げれば人件費の安い低諸国に仕事が流れてしまうから、なかなか難しい。日本もバブル以降は給料が上がっていないから消費が低迷したままだ。


GDP世界2位の中進国の中国でさえ、工場やサービス業の末端を支える農民工は生活するのがやっとというレベルで、一種の奴隷のようだ。中進国が賃金を上げれば、輸出品も値上げになり競争力が落ちるから、低迷気味の経済はマイナス成長になりやすく、そうなると「政権がもたない」という事態になりやすい。


中国は14億の巨大な市場だが、それを支えているのは“世界の工場”である。ロシアは石油やガスなど天然資源を外国に売ることで経済が成り立っている。中露とも外国とWinWinで仲良くしなければ貿易に支障をきたす。特にコロナ禍の非常事態下である今は各国と共に耐え忍ぶのが道理である。


ところが、中露という強権独裁国家は普段から国民の不満を経済成長=多少なりとも生活、衣食住を向上させることで抑えてきた。それがマイナス成長で維持できない、となれば政権への支持は急速に弱まるだろう。こういう事態になると独裁者は国内の求心力を強めるために対外戦争危機を起こすようである。


プーチン・ロシアは2014年、ロシア軍を表に出さずにウクライナのクリミア半島を強奪した。今はウクライナの東と西で「内戦」を装った侵略を進めている。その行方は小生には分からないが、軍事力をちらつかせた一種の「帝国主義」である。


<「帝国主義」は「併合による支配と植民地総督の下での統治」を意味する。一方で「非公式の帝国主義/Informal Empire)」というのがある。これは「独立した他国に対して、政権周辺エリートを買収・操縦し、己の都合の良いように間接的支配を及ぼす政策」である>(水野和夫著「閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済」)


この、ソフトを装った狡猾な植民地統治法「非公式の帝国主義」は大英帝国が1800年前後に発明したそうだ。幕末の日本で活躍した英国外交官、アーネスト・サトウは著書「一外交官の見た明治維新」で有名だが、薩長を支援することで日本を間接支配し、英国の国益を増進するのが任務だったわけだ。それはまずまず成功して、今でも日本では「日英同盟の頃は良かったなあ」と回顧する人が多い。日清、日露の大戦勝利は英国の協力がなければ危うかったかもしれない。


世界大百科事典などによると「非公式の帝国主義」は経費節約の必要から産まれたようだ。
<18~19世紀のイギリスでは、政治的=領土的な支配を避けて行政経費を節約しながら、経済的には支配を貫徹するという「非公式の帝国主義」(自由貿易帝国主義とも)が主流となった。


政治的・経済的に英国の従属下にあるものの公的な支配を伴わない統治で、東インド会社支配下のインド、19世紀の南アメリカ諸国、19世紀後半から20世紀初頭にかけての清などがイギリスの代表的な「非公式の帝国」で、事実上イギリスの経済的支配下に入った。


「非公式帝国」化するための前提条件として、自由貿易で他の競合国を圧倒する「経済力」と、航路の安全を保障し、かつ自由貿易を相手国に強制する「軍事力」が必要となる。政治的・行政的支配の伴う公式帝国に比較し、「非公式帝国」は直接的な支配を必要としない分、官僚や軍隊の維持に必要なコストを低く抑えることができるとされる>


大国がパワーで弱小国を制圧・搾取するのが大昔からの「帝国主義」。一方でエサを与えつつじわじわ血を吸うのが「非公式の帝国主義」のよう。革マル派創設者の黒田寛一はJR総連など巨大労組や各種組織を乗っ取るために、対象に静かに、深く入り込む「サナダムシ戦略」を考案し、大成功した。


「非公式の帝国主義」を初級「パラサイト帝国」、中級「乗っ取り帝国」、上級「暴力団帝国」と分けてみると、ロシア、中共は完璧な餓狼戦狼の「暴力団帝国」と言えるだろう。


この厄介な時代錯誤的「暴力団帝国」を封じ込める、あわよくば解体させるのが世界の良識ある国家の仕事ではないか。そんな大それたことは個々の国家ではできない。即ち、米国合州国、EU連合国、NATO同盟のような、大きなアジア版「反独裁連合帝国」を結成しないと中露の侵略を招いてしまうことになる。


アジア諸国がそれぞれ政治・軍事・経済面で孤立していると、中露は個別撃破であっという間にアジア覇権を確立するだろう。我々がアジア版「反独裁連合帝国」=アジア太平洋連合を結成し、結束し、強力な連合軍を持ち、かつ核兵器を共有すれば、中露の侵略をためらわす効果が期待できる。米国合州国、EU連合国がアジア連合と共同歩調を取れば、巨大な抑止力になるはずだ。


国民の生命、生活、自由民主人権法治を守る――これが主権在民国家の大原則である。それを実行できない国家、国民は遅かれ早かれ消滅するが、自由陣営が1日ためらえば1日危険が迫る。20世紀に欧米の植民地支配を終わらせた日本は、21世紀に有志諸国と共に共産主義独裁国家を終わらせる――天命である。
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