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戦争から平和が産まれる

2023-02-26 10:38:15 | 戦争
戦争から平和が産まれる
“シーチン”修一 2.0

【雀庵の「大戦序章」142/通算574 2023/2/26/日】特定の思想に染まると「これこそ正義だ、それ以外は邪道だ、敵だ」となりやすい。恋愛の場合は振られても「仕方がない、縁がなかったのだ」と諦めて新たな対象を探すのが普通(本能?)だが、思想、価値観、主義主張、性格などはご先祖さまのDNAが随分影響しているようだ。

小生は一時期(19~21歳)共産主義思想にかぶれたが、30年以上かけて奇跡的に除染できたものの、今度は反共一直線。アカからシロへ変わっただけで「私は正義」というDNAのままということか。人間は多かれ少なかれ「正義病」なのかもしれない。「人民寺院事件」を思い出した。

<人民寺院(Peoples Temple of the Disciples of Christ)は、1955年にアメリカ合衆国で創設された社会主義キリスト教系新宗教(カルト)。創設者および教祖はジェームス・ウォーレン“ジム”ジョーンズ。ジョーンズはキリスト教と共産主義や社会主義の考え方とを組み合わせ、人種平等を訴えた。

1978年11月18日に南米ガイアナで人民寺院が開拓したコミューンのジョーンズタウンで、大量殺人、集団自殺によって信者918人が命を落とした。この惨劇は、2001年9月11日にアメリカ同時多発テロ事件が発生するまで、アメリカ合衆国民最多の被害者数を記録した事件であった>(WIKI)

特定思想・特定宗教などに染まるとロクなことにならないのではないか。色々な主義・思想を知っておくほうが良さそうだが、共産主義国や一神教国に生まれ育った人は「強権独裁」のために、独裁者に都合の良い主義・思想しか知らないようである。たとえ知っていても報復を恐れて口には出せない。米国留学中の中国人青年が「民主主義は良い制度なのだろうが・・・でも自分の国には合わない」と言っていたが、諦観するより仕方がないというのがDNAになっているようだ。

今のロシアを見ていると「長いものには巻かれよ」、これが数千年も続いて民族のDNAになっているのだろうなあと、何となく淋しい感じがする。国民の命、衣食住より、己と子分の命、暮らし、名誉、利益を最優先する独裁政治・・・根絶するには100年、200年もかかるのだろうか。

戦時である、勉強しなければ、と、図書館で木元寛明著「戦術の本質 進化する『戦いの原則』をひも解く」(2022/10/4刊)を借りてきた。読み始めたが軍事に疎い小生には恐ろしく難しいので、末尾の「戦略・作戦・戦術の視点から分析するウクライナ戦争」から読むことにした。氏の経歴は――

<1945年、広島県生まれ。1968年、防衛大学校(12期)卒業後、陸上自衛隊入隊。以降、陸上幕僚監部・方面総監部幕僚、第2戦車大隊長、第71戦車連隊長、富士学校機甲科部副部長、幹部学校主任研究開発官などを歴任して2000年に退官(陸将補)。

2008年以降は軍事史研究に専念。主な著書は『戦車の戦う技術』『機動の理論』『気象と戦術』(サイエンス・アイ新書)、『戦術学入門』『陸自教範「野外令」が教える戦場の方程式』(光人社)、『戦争と指揮』『戦術の名著を読む』(祥伝社新書)>

さあ、読んでいこう、趣旨だけのツマミ食いだけれど、プーチン・ロシアを叩き、二度と侵略できないようにするアイディアが見つかるかも知れない。叩けよさらば開かれん、イザッ!(小生の意見・感想は★で示した)

<21世紀の今日でも、このような古典的な侵略戦争があるのか、と驚かざるを得ない。2022年2月24日、ロシア地上軍19万人の部隊が北・東・南の3方向からウクライナに軍事侵攻を開始した。

プーチンはこの侵攻を「特別軍事作戦」と称し「戦争ではない」と言っている。言い分はさておき、独立国家を武力侵攻することは明らかに侵略戦争だ。2022年8月下旬時点では終結の気配はない。マリウポリなどは廃墟と化し、多数の住民が犠牲となり、現代戦争の破壊力と残虐性を見せつけている。

戦いは指揮官と指揮官の「意志の衝突」であり、「信念の闘争」だ。勝敗はプーチンとゼレンスキーのいずれかが勝敗を認めた時点で決まる。

米陸軍はベトナム戦争に負けたことを研究素材にワインバーガー・ドクトリン(1986年度国防報告書)をまとめ、軍事力使用の条件を以下のように定めた。

(1)米国または同盟国の死活的な国益が脅かされている。(2)勝利を確実にするために圧倒的な戦力を使用する。(3)政治目標・軍事の目標が明確に規定されている。(4)状況に応じて戦力構成や作戦計画が変更される。(5)世論・議会の支持が保障されている。(6)合衆国軍隊の派遣は最後の手段である。

古典の「孫子」「戦争論」も研究して米国はこのドクトリンを創り、それに則って湾岸戦争(1990年8月~1991年2月)で米軍部隊をサウジアラビアに派遣、100時間戦争でイラク軍を圧倒撃破し、クウェート解放という戦争目的を達成した。

(★米国はイラク軍を叩きフセインを絞首刑にしたが、「角を矯めて牛を殺す」みたいで、以来、イラクは今なお政情不安が続いているようだ。アフガンでも大失敗した。戦争は生モノで、理論通りには展開しないのだろう。日本を叩き、去勢し、洗脳し、手なずけたようにはいかないのが現実だ)

プーチンは2022年5月の演説で開戦についてこう語った。
「ロシアは西側諸国に対して、互いの国益を考慮するよう促した。しかし、全ては無駄だった。NATO加盟国は我々の話を聞く耳を持たなかった。

ドンバスでは(ロシアに対する)懲罰的な作戦の準備が公然と進められ、クリミアを含む我々の歴史的な土地への侵攻が画策されていた。ウクライナ政府は核兵器取得の可能性を発表していた。NATO加盟国はロシアに隣接する地域で軍事開発を始めた。

我々にとって絶対に受け入れ難い脅威が計画的に、しかも国境の間近に作り出された。NATO加盟国からウクライナへ最新鋭の兵器が定期的に届けられる様子を我々は目の当たりにした。

危険は日増しに高まっていた。ロシアが行ったのは、侵略に備えた先制的な対応だ。それは必要であり、タイミングを得た、唯一の正しい判断だった」

(★盗人にも三分の理? ものは言いよう? アカの伝統的やり口だ。読売2023/2/10「共産党の田村智子政策委員長は10日の記者会見で、10日付の毎日新聞が『共産党党首公選制を求めた党員の除名処分は時代にそぐわぬ異論封じ』と論じたことに対し、『政党の自由に対する攻撃で、あまりにも見識を欠いたものだ』と批判した。同党は同様の社説を掲載した朝日新聞にも反論している。言論での提案や批判に『反撃』する姿勢を巡り、主張の近い左派系知識人からも苦言が相次いでいる」

まるでヤケノヤンパチ。黒を白に変換、偽装するのは共産主義者の常套手段だ。前科者の強盗殺人犯が「世間が俺をノケモノにした、世間が悪い」と居直るのとそっくり。プーチン・ロシアは中共、日共と共にますます嫌われる。父曰く「アメ公、露助、チャンコロに気をつけろ」、安易に信じるとひどい目に遭うということだ)

プーチンが脅威とみなすNATO(北大西洋条約機構)の東漸・拡大の経緯を見よう。NATOとWPO(ワルシャワ条約機構)の対立は、ベルリンの壁崩壊(1989年11月)、東西冷戦終結(同12月のマルタ会談)で終結した。NATOの「血を流さない勝利」だった。1991年12月のソ連崩壊で、ウクライナなど多くの構成国が独立し、WPOは消滅した。

ソ連構成国の多くはNATOに加盟した。年代順に[1999年]ポーランド、チェコ、ハンガリー、[2004年]ブルガリア、エストニア、ラトビア、リトアニア、スロバキア、スロベニア、[2009年]アルバニア、クロアチア、[2017年]モンテネグロ、[2020年]北マケドニア

プーチンはNATOの東漸・拡大を脅威とみなし、ウクライナがNATO加盟を示唆したことに「堪忍袋の緒が切れた」のだ。曰く「(ウクライナへの侵攻はロシアに対する)侵略に備えた先制的な対応で、タイミングを得た唯一の正しい判断だった」。

ウクライナ侵攻はプーチンの独断という一面は否定できないが、ロシアは伝統的に「周辺から包囲され圧迫を受けている」という被害者意識が強い。危機感が対ウクライナ開戦の目的と直結するかは疑問の余地があるが、ロシアは安全保障には極めて敏感なのだ。

ロシアがウクライナ侵攻を正当化する一方で、フィンランドとノルウェーが2022年5月、NATO加盟を申請した。NATOの東漸・拡大の先制的阻止がウクライナ侵攻の目的であったとすれば、ウクライナという「藪」を突いてフィンランドとノルウェーのNATO加盟(申請)という「蛇」を招いたのはプーチンの誤算、失態であり、自らの首を絞めたと言えるだろう。

NATOの東漸・拡大とロシアの安全保障の問題は、戦争による解決も手段の一つかも知れないが、基本的には外交による解決を優先すべき課題であろう。

(★「外交は血を流さない戦争、戦争は血を流す外交」と西郷先生も毛沢東も言っている。戦争のリアルは「戦争が新しい秩序を創る、停戦するのは戦況が有利な時になってからにすべし。追い詰められてからの停戦ではの不利な結果になる」ということだろう。平和、安全が欲しければ戦争・外交で勝つしかない。

曽野綾子女史曰く――
<努力すれば人生は自分の思い通りにいく、と考えている人がいるようですが、私は子供の時から、この世は思い通りにいかないと感じていました。家庭内暴力と戦争を経験したからです。

物心つく頃から両親が不仲で、父が母に暴力をふるうのを目の当たりにしていた私は、この世の原型を「ろくでもないところ」だと思っていました。

父は真っ正直な人で、人の目には気さくな紳士に映っていましたが、家庭では狭量な厳しい人でした。母は、父より1分でも遅く家へ帰ることを許されず、私の遠足に付き添ってきていても父の帰宅時間を気にして、いつもはらはらしていたのを覚えています。

どうしたら父の機嫌をそこねないでいられるか、どうしたら母が傷つかないでいられるだろうか。私は毎日、おびえながら暮らしていました。機嫌をそこねると、夜も眠れません。父は私にも手を上げました。顔を腫らして学校へ行ったこともあります。小学5年生くらいの時、母の自殺の道連れになりそうなこともありました。

やがて私は「火宅」を出て、60歳を過ぎた両親に離婚を勧めました。母が、父と別れたその夜ほど安心して眠ったことはなかった、と言ったのを覚えています。

私はいつの間にか、人とは少し異なる家庭環境を与えることで私を鍛えてくれた親の存在に感謝している自分を感じるようになりました。

家庭に問題があるほうがいいのか、ない方がいいのかと言えば、ない方がいいに決まっています。けれど、問題があればあったで、いいこともあります。私は、子供時代の精神的な圧迫のおかげで鍛えられ、その後の暮らしには何だって耐えやすくなりました。人間の生涯というものは、どう考えてもろくなものではなさそうだ、と思いましたから、それ以後、不幸にあまり動揺しなくなったんです・・・>《「思い通りにいかないから人生は面白い」》

曽野綾子氏はカトリック教徒だが、驚くほどの行動家、実践派だ。視力、体力が衰えた今でも口述筆記で布教、広宣流布に努めている。凄いパワー!

小生の散歩コースにはカトリック系のカリタス女子中学校・高等学校があり、時々生徒の母親が数十人群れているのに出くわすが、いかにも知的で大人しい、良き羊の印象を受ける。服装も皆同じ黒。カトリック修道女の渡辺和子氏著「置かれた場所で咲きなさい」も勉強になったが、カトリック信者は小生が大好きな個性とか野趣があまり感じられないのはどういうわけだろう。宗教革命でプロテスタントに叩かれたから大人しくなったのか?

艱難汝を玉にす、曽野氏のパワーの源は苛烈な経験と信仰(主義、哲学)に加え、凄まじいほどの好奇心、行動力があったのだろう。小生は一神教は好かないが、人生哲学として学ぶべきことは多い。知行合一、中露殲滅まで頑張らなければ・・・)
長くなったので以下次号。
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