北側に配置されているEF58は全て完了していた時期にも関わらず、この年の年始には東北線を訪れていた。それはまだEF57が現役で走っている時代を引きずっているかのように、年末年始にかけて撮影に出ていたようである。今にして思えば、まだまだ正月臨と呼ばれる臨時列車が多数設定されていて、日中線路端にいても何かと撮影は楽しめた時代だった。
正月明けだというのに、朝からドン曇りの日だったようで、モノクロ1本で撮影を行っている。朝一で帰省客をお迎えに下るゴハチは、原型小窓の123号機。ゴロが良くて当時は好んでいたゴハチの1台。長い12系のけん引は、当時創臨を彷彿してしまい被写体としては在り来たりに思えたが、40年近く時間を置くと、懐かしさも加わり違って見えてくる。不思議なものだ。
このEF58123もこの後、前面窓の黒エッチゴム化がされしまい、3年後の1983年春に引退となる。1番違いの122号機が、後年まで生き延びたことを考えると、どこか運命のいたずらを感じずにはいられない。
1980-01-04 回8101ㇾ EF58123 東北本線:古河-栗橋