東京機関区が消滅してから、かなりの時間が経った。そして隣接していた田町電車区もアントンKの知らないうちに、いつの間にか消えていた。
品川から乗車し、田町方面に向かう際、山手線や京浜東北線、東海道線と3つの選択肢があるが、鉄チャンである以上、アントンKは迷うことなく京浜東北線のスカイブルーの電車を選んでいた。なぜか?答えは誰しも同じ、品川を出た電車は、山手線をオーバークロスするため、高度を上げる際、進行方向右側が大きく見渡せ、東京機関区にどんな機関車が、どこに停泊しているか確認できるからだ。茶色のロクイチが機関庫の脇にいたとか、ブルーの大窓が見えたとか、あるいはEF65に混じって今日はロクヨンが来ているとか、そんな一瞬の出来事に一喜一憂していた時代を送ったからだ。それを思うと今では寂しくなったもの。あれだけあった線路は剥がされ、目新しい高層ビルが立ち並ぶ光景は、ただただ恨めしく感じてしまうのである。
そんな中、品川駅の京浜東北線南行のホームが移動した(6/17)。これは、いずれ開業を迎える品川田町間の新駅がらみの工事の一端だが、新駅も姿をあらわにしており、いよいよだな、と思わせる進捗振りなのだ。今後山手線の線路も移動して、どう変化するのか見守りたいが、今後アントンKがこの区間を乗車する時も、きっと京浜東北線を選ぶことは変わらないだろう。そして外の景色を昔の景色にダブらせるのだろうと思う。ずっとこの地は、憧れと想いの詰まった機関車の聖地なのだから。
40年経っても、山手線・京浜東北線の並走は変わらない。103系電車全盛時代の両路線。東京を代表する2本の電車に、新幹線や東海道線の並走も望んだが、思うようにならず・・お蔵入りの画像となってしまった。
1978-06-18 Tc103-350 田町にて