鉄道趣味界の中、「EF58」という機関車の大家とされるマニアの方々は東西限らず大勢いらっしゃる。それぞれが独自の視点を持ち、そのウンチクはスジが通っていて清く正しいことばかり。アントンKもそんなお仲間に刺激を受けながら、多々教育され現役当時を振り返ると、ゴハチにまつわる楽しい思い出が浮かんでくる。今思えばあの時がまさに青春ど真ん中だったことが改めて理解できるのだ。
お若い鉄道ファンの方々には、ゴハチというと茶色い61号機を思い浮かべる方がほとんどだろうが、実際にアントンKが知りうるEF58という機関車の印象はまるで異なっていた。その最たる要因は、172両もの機体がそれぞれ特徴をもち、個性丸出しで疾走していたからだろうと思える。御召列車の時の61号機は特別に美しいが、普段の定期列車を牽くEF58も十分に魅力的だったのだ。ゴーナナ(EF57)を追いやったEF58は、最初は憎きカマだったものの、知れば知るほど魅力的な機関車に代わっていったとも言えるか。現代の電機と比較すると、より人間臭い機関車のように思えたのだ。
今回は、東北線をいく宇都宮区のEF58。中でも一番お気に入りだったEF5873号機を掲載。原型小窓の美しい顔立で、これぞゴハチと思えるスマートな機関車だった。ゴーナナが引退してから、初めて出向いた栗橋だったが、昔のようには撮影出来ず、がっかりした思い出が残っている。列車は、晩年の急行「津軽」座席車は12系へと変わっていた時代。
1980-02-21 406ㇾ EF5873 急行 津軽4号 東北本線:古河-栗橋
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