
近年御召列車というと、黒光りしたJR自慢のE655系電車を思う浮かべてしまうが、過去を振り返ってみると、幸いなことに一号編成を使用した御召列車の撮影も叶ったことが数回ある。記憶をたどると、初めて撮影出来たのが1978年10月の長野まで走った列車だった。今にして思えばまだ鉄道撮影自体が不慣れで、ろくな画像が残っていないが、御召編成を初めてこの目で見た時の衝撃は、強烈に焼き付いていて昨日のことのように思い出せる。その後、御召機であるEF58 61号機が牽く御召列車にも数回撮影のチャンスが巡ってきた。いずれこの辺の画像も掲載していきたいが、今回は、これまた思い出に残るEF58172号機の写真で更新したい。
御召列車撮影行脚の中で、初めて青いゴハチが一号編成を牽いて話題になったことがあった。それは1982年5月に運転された御召列車で、日光線を颯爽に走ったのであった。しかし当時のことを思い出すと、青い一般型のゴハチが御召を牽く事は大変珍しかったが、何で寄りによって形態の汚い172号機なのか?と、仲間内で語り合った思い出が蘇るのだ。その当時は、宇都宮区にも73号機を筆頭に、美しいゴハチが在籍していたのにとても残念だった想いを鮮明に覚えている。ここまで時間が経過してしまうと、そんなことに必死になっていたアントンKを微笑ましく思えるが、あの時代は、全てが刺激的で楽しかったのだ。
ここでは、そんな御召列車けん引の2年後の晩年の姿である172号機。通常の荷物列車を牽き、朝日を浴びて上ってきたシーン。当時、窓周りのHゴム改造車は人気が無く、仲間内では特に白Hゴムは最悪の扱いだったように記憶している。無頓着なアントンKは、彼等よりは鈍感だったからか、出会いを大切にしていたからか、とりあえず画像は残っている。
1984-12-30 荷1036ㇾ EF58172 東北本線:蒲須坂付近
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