続けて掲載してきたED16の流れを受けて、同じような顔を持つEF10一次型を探して掲載してみる。
ご存知のように、EF10というデッキ付きの中でも最も古い部類に入る電気機関車は、古くは新鶴見区や東京区に配置され、首都圏の貨物列車に活躍していたのだが、アントンKが鉄道撮影を始めた頃には、おおよそ後継にあたるEF13やEF15に代わってしまっていた。いつの時代も同じように、地方路線へと転出していった訳だが、前回掲載したED16を一回り大きくしたような、EF10型の一次型車を一目見たくて、転出先まで出向いたことがあった。当時は、豊橋区と甲府区へそれぞれ配置があったが、そこそこ貨物列車の本数があった飯田線を選び、運よくEF10一次型車と出会うことが出来た。確かこの時は、14号機と16号機とが稼働しており、どちらもカメラに収めることができたのだが、その他のEF10のバラエティな形態に驚嘆し、一次型目的だったにも関わらず、二次型三次型の個性に取りつかれてしまった思い出が蘇ってくる。
写真は、蒸し暑い夕暮れを快調に飛ばしてきたEF1016けん引の貨物列車。ヒサシの付いたかくしゃくとした面構えは、やはりED16を彷彿とさせ、渋さがにじみ出ていたのだ。現代にこの感覚は望めない。元私鉄を象徴するような、架線柱が雰囲気を盛り上げる。
1976-07-20 268ㇾ EF1016 飯田線:東上-野田城
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