
前出しの撮影地、白岡付近で同じく撮影したEF15けん引貨物列車。
当時、あまり撮影場所を知らないということもあったが、現在東北線の撮影地として有名になった蓮田には、あまり足を運んではいない。むしろこちらの白岡の方が数多く撮影している。駅から至近であることも理由の一つだろうが、広々とした田畑から雑木林沿いにカーブして過ぎ去る構図がお気に入りだった。もちろんこの時代の主目的は、EF57というvery goodな電機の撮影だったが、限られたこのゴーナナのみに右往左往するではなく、この気に入った撮影地に出向き、一日中線路端で過ごし、来る列車たちにカメラを向けていた。今見れば、どれも不甲斐ない構図の画像が残っているが、この1コマ1コマの積み重ねで、無意識にうちに腕を磨いていたのだろう。好きなことを思う存分一日中やり過ごし、何て幸せな時間だったのだろう。こんなに時が過ぎてから尊い時の流れを感じてしまうのだ。
当時の記憶は定かではないが、高崎第二区のEF15が東北線の直流区間をも走破していた。近年に置き換えればEF65PFだろうが、今ではそれさえ、直流最北端までは入線を許されていない。茶色いデッキ付き電機が、不ぞろいのタキをけん引する姿もまた、古き良き国鉄時代の一場面を彷彿とさせる。暮も押し迫った、ちょうど今頃の時期に撮影したようだ。西日が綺麗に当たり、さぞ満足しただろうか。この時の想いは忘れてしまった。
1976-12-22 2186ㇾ EF15 72 東北本線:久喜-白岡
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