アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

追憶の碓氷峠~EF63

2020-12-06 19:00:00 | 鉄道写真(EL)

全国に補機を有する峠道は未だに存在しているが、鉄道撮影においてこんな峠道、いわゆる難所と呼ばれている区間では、ドラマティックな場面で出くわすことが多く、アントンKも撮影するにあたり、昔から注目していたポイントだった。先人たちによる蒸機時代の劇的とも言える画像の数々を眺めて、そんな時代に想いを馳せながらその地を訪れ、現在目にする列車たちをダブらせながら、感慨にふけることも最近では出来なくなった。

今までアントンKが訪れることのできた峠道で、最も印象的だった場所は、信越本線の碓氷峠だ。EF58が退き、自身の被写体がEF60からの60番台へと変わっていった1990年代初頭から、本格的に出向くようになったが、まさか数年先に新幹線開通とともに、線区そのものが廃止になるなんて知る由もない時代だった。一見すると、武骨で無表情なロクサンだったが、ファインダーで見るロクサンは、回を重ねるごとに魅力を増し、峠道の一区間だけという特殊性から、四季を感じる峠道を記録したくなり、一時固執していた時期があって、そんなことを思い出すと大変懐かしい日々なのだ。これは仕事がら毎週通える環境だったことも大きい。いつも線路の見える位置に腰掛け、山にコダマするロクサンのブロア音をBGMに釜めしを大自然の中で頬張る、幸せ。あの釜めしは、決してドライブインで並んで購入し、自動車の中で食べるものでは無いのだ。

関東地方で雪予報が出ると、まずは碓氷を目指す。今回はそんな時の画像を掲載。碓氷の雪景色は、何度か撮影のチャンスを頂いたが、慣れない雪の中での撮影は、思いのほか難儀を極め、理想とは程遠いものが残されている。これだけ時間が経過してしまうと、それも良き思い出として思えるような、気持ちにゆとりが生まれている。

1992-02-01    EF63同士の交換風景 JR東日本:信越本線:横川-軽井沢


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