アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

軽井沢まで走ったEF58

2020-03-19 20:00:00 | 鉄道写真(EL)

長年鉄道写真を撮影していると、過去に例がない珍しいシーンに出くわすことがある。国鉄時代には、考えもしなかった光景、あの時代の常識から逸脱した列車たちのことだ。現在で例えるのなら、東海道のロクヨンや、西線のロクヨンセンも感覚的には似ているシーンかもしれない。それぞれ用途を伴って生まれてきた車両たちも、時代とともに変化し何でも在りの時流に乗って、我々ファンの度肝を抜いて楽しませてくれてきたのだ。

アントンKが、今まで一番驚嘆した列車は、1999年4月に走ったEF5861の御召列車だ。この時は、中央線大月から原宿まで御召列車が走っているが、何と全区間ロイヤルエンジンのEF5861号機がけん引している。高尾以西の山線は、EF64と決まっていたのではなかったか?それまでの常識がくつがえる瞬間だったのだ。そしてもう一つ、信越線をいくEF58にも驚嘆したもの。ゴハチに関しても、直江津以北の海岸線沿いのEF58は昔から常識化していたが、長野県側、それも軽井沢まで入るEF58は考えもしなかった。今回は、そんな半信半疑で現地入りした思い出の画像から1枚。碓氷峠線廃止を翌年に控え、イベントが目白押しだった96年。D51まで持ってきてゴハチとともに走らせたことがあった。

掲載写真は、追分の築堤をゆっくり下るEF5889によるイベント列車。ここは、今までEF62の独断場だった。晩年EF64の入線を許したものの、こんな山岳線には山用の機関車しか入れないはず。なのに目の前に現れたのは、紛れもない茶色のゴハチだったのだ。違和感を隠し切れず、何とも言えない気持ちになったことを思い出す。あれから四半世紀、もう全てが変わってしまった。そう思うと、とても切なく寂しさがこみ上げる。

1996-10-22  9353ㇾ    EF5889           JR東日本/信越本線:信濃追分-御代田

 



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