最後の悪あがき・・・渡道してトワイライトEXPを見送ってきた。
最初の計画では、ダイヤ改正直前の渡道は避け、2/27~3/01を予定していたが、日程当日になって色々と立て込んできてしまい、身動きが取れず断念、一週間予定をずらすことにした。しかし結果論にはなるが、この日程を一週間後ろに倒したことで、より思い出深い撮影旅行になった。(その理由は今ここでは語らないことにする)
天気の安定しない冬季を除き、毎年季節ごとに年2回くらいずつ北海道に渡り、夜行列車中心に撮影を繰り返してきた。でもそれも今年でピリオドを打つ。南へ北へと動き回った若き頃から追いかけて、それなりにはショット数も増えたが、中々満足のいくコマは少ない。北海道までいくブルトレとしてデビューした「北斗星」がJR化後の1988年、関西からの豪華列車としての「トワイライトEXP」が1989年だから、今年で26~27年ということになる。こう聞けば随分長い間と感じるが、実際にはアッという間に感じ、アントンKの体内時計では走っている事が日常化している。そう思うと、来るダイヤ改正は感慨深いものだ。
春先は、天候が安定せず晴れの日は続かない。それでも結果よりも行く事に意味を見出して出発。撮影開始初日は、悪天候にたたられ、やる気喪失となってしまったものの、掲載写真の日は、朝から回復傾向で期待が持てる。ならばメインを夕方の8002レに置いて行動と相成った。しかし、中々思うように撮らしてはくれないのが世の常。8001レの遅れを引きづる形で、8002レものっけから+30分で出発とのこと。この時間帯の30分は、この季節撮影条件に大きく影響してしまうから、一時は途方に暮れてしまった。が、幸いにも心強い仲間のお力で北舟岡に立つことができた。
通過時間が近づくにつれ、益々太陽光は安定してきており、噴火湾に沈みゆく夕日に手を合わせたくなる心境になる。アントンKにとって、8002レのラストショットとなる舞台は完璧なまでに揃ってきた訳だ。1分、また1分、徐々に露出も変化してあたりが赤く焼けてくる。そんな中、列車接近のアナウンスが響き渡り、いよいよその時が来た。HMには光が入るが、ボンネット左側には届かない劇的な斜光線の中を、少しでも遅れを取り戻すべくカッ飛んで迫ってきた。最後の最後で好条件の撮影ができたこと、連れ立った友人達に感謝申し上げたい。
安堵の思いからか、帰りの車の中では、エンペラーのAdagio un poco mossoが脳裏を廻っていた。
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2015(H27)-03-08(+32分)8002レ DD511100+1138 トワイライトEXP JR北海道/室蘭本線:北舟岡