アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

ローピン81 最後の秋を行く①

2016-09-07 11:00:00 | 鉄道写真(EL)

団体列車として運転されている「カシオペア」の撮影に行ってきた。

本来「カシオペア」号の札幌行きとは違い、夜行列車ながら、途中長時間停車を有しながらの本州内での運行。今までの運転時間帯では撮影は困難なポイントでも、今回からは可能になってくることから、色々と妄想が駆け巡り、その欲求が撮影の原動力となった。

最近の天気は、季節の変わり目なのか不安定な事が多く、正直予報も全くと言っていいくらい当てにはできない。予報は予報として割り切り、やはり現場に出てナンボだろうと、半ば腹をくくっている。撮影に行くのだから、やはり雨より晴れ間が良いし、週間予報でもお日様が並んでいると、精神衛生上よろしい。しかしこの日は、「曇りのち時々雨」という予報だった。日程に限りのある東北遠征だから、天気は二の次で出動したが、どう見ても、雨を降らすような雲は無く、「真夏の」と言いたくなる様な強い日差しが注いでいた。日中こんな空模様が続いているから、やはり撮り逃がす訳にはいかないと、予定を少し変更し北を目指す「カシオペア」を行きがけの駄賃として迎え撃つことにした。

晴れとは言っても、夕方上野を出る「カシオペア」を綺麗に日に当てるポイントは限られる。ましてや真夏の日差しとは言っても確実に9月の光線。一気に太陽は高度を下げていくのだ。事前情報で牽引機が81号機と判っていたので、今回は機関車中心に撮影しようと決めていたアントンKだが、果たしてどう撮るか?最後の最後まで悩んだ。結局は掲載したような機関車の流し撮りに落ち着いて待つことにした。運よく夕方の強い斜光線の中列車はやってきたが、この81号機の車体色が本来のEF81の色合いなのだろうか。昔よりも赤みを帯びているように思え若き頃追いかけた国鉄時代のEF81と異なった印象を持った。それはおそらくHゴムの色や、足回りの黒差し具合が昔とは違い、トータルなイメージから違って見えたのだろう。きっちりと御召機の象徴でもある銀帯を感じたかったので、今回は被写体から少し遠めで挑んだが、この光ならもっと近づいて顔ブラシでも良かったかも・・そんなことまで思わせるようなベストコンディションでの撮影に気を良くして北を目指すことになった。

2016-09     9011レ   EF8181  カシオペア紀行盛岡  JR東日本/東北本線

 


EF65とホキ列車

2016-09-04 18:00:00 | 鉄道写真(EL)

いつもお世話になっている川崎界隈の仲間内より連絡を頂き、ちょっと朝練に出てきた。

川崎界隈で撮影を続けていると、おのずとマークする列車が決まってくる。その一つが今回掲載する石炭ホキの専用列車。現在は新鶴見の65PFの運用で、こうなると、一度は最近国鉄色に戻った2139号機牽引の姿を拝みたいということになる。少し前に記載したが、いくら形態が好みではないにしても、やはりそこは未だに自分の中では馴染みのある国鉄色。20両連ねた専用列車は撮影したいということになる訳だ。

今回は聖地を離れて都内近郊へ。武蔵野線まで出向いてきた。アントンKの周りには、望遠レンズを得意とする友人が多々存在して、日頃から大いに影響を受けているが、統一された長い編成を狙うのも超望遠レンズの醍醐味となる。そんなことをあれこれ考えながら被写体に向かった。もう少し視線を高くしてシャッターを切れればなお良かったが、お手軽撮影としては、こんなものだろう。

2016-09          EF652139  ホキ列車   JR東日本/武蔵野線にて


ヴァイオリン協奏曲のこと

2016-09-03 10:00:00 | 音楽/芸術

若い頃は、このコンチェルト(協奏曲)というジャンルは幅が広がらず、メジャーな楽曲を一通り聴いていたにすぎなかった。といって現在はどうよ?と問われても、アントンKも相変わらずでさほど変わらずにどうしてもオーケストラ曲が中心に成ってしまっている。それは、じっくりと鑑賞する時間が無くなってきたことや、たとえコンサートへ出向いたとしても、このコンチェルトというジャンルは、メインプロの前座として扱われることが多く、印象に残りづらいことも事実なのだ。

昔から三大ヴァイオリン・コンチェルトとしてくくられるベートーヴェン、ブラームス、そしてメンデルスゾーンのVnコンチェルト。どれも名曲でいつ聴いても素晴らしいと感動することが多いが、アントンKはこの中では圧倒的にベートーヴェンのニ長調だ。出だしのティンパニの刻みを聴いただけでワクワクしてしまうが、人生に現れる喜怒哀楽の想いが描かれており、優しく温かみと幸せを感じてしまう。聴けば聴くほど深い音楽に思えてならないのだ。

楽器ではピアノが好きなアントンKではあるが、このベートーヴェンのコンチェルトだけはいつも手元に置いている。LP時代から色々な演奏を聴いて聴き比べてきたが、結局一番心に響く物以外は、みんな処分してしまった。

シェリングやメニューイン盤と行きたいところだが、平成時代の現代版としてここではキョンファ盤を上げておきたい。好みは大分別れると思うが、第一楽章から指揮者テンシュテットの重厚なまでの伴奏にビクともしないキョンファの演奏ぶりは、気持ちが音色に同化されて、聴き手も熱く感動してしまう。特に第一楽章後半のカデンツァ以降の下り部分は言葉には出来ず、その後、指揮者テンシュテットもそれを受けて、一段テンポを下げてFgに気持ちを込める。こうなると感情が抑えきれなくなるというものだ。(ライブ録音)

秋の夜長は、こういった本物の演奏をゆっくり楽しみたいものだ。

ベートーヴェン ヴァイオリン協奏曲ニ長調 OP61

クラウス・テンシュテット指揮

ロイヤル・コンセルトヘボウ管弦楽団

(Vn) チョン・キョンファ