杏子の映画生活

新作映画からTV放送まで、記憶の引き出しへようこそ☆ネタバレ注意。趣旨に合ったTB可、コメント不可。

バロン

2010年06月03日 | 映画(DVD・ビデオ・TV)
1989年製作 イギリス 127分

18世紀、トルコ軍占領下にあるドイツの海岸沿いの町。貧困と飢えに苦しむ人々であふれた崩れかけた城壁の中の廃墟と化した小さな町のロイヤル劇場の舞台に、バロン・ミュンヒハウゼン(ジョン・ネヴィル)は突然姿を現わした。彼は、トルコ軍は自分を探していると語り、なぜトルコ軍に追われるはめになったかを話し始めるが、あまりにも荒唐無稽で、誰にも相手にされない。落胆するバロンであったが、空想好きの10才の少女サリー(サラ・ポリー)に励まされ、トルコ軍をやっつける約束をする。そこで彼はまず最初に、かつて一緒に戦った不思議な力を持つ四人の仲間達を集めるために、絹の下着で作った巨大気球に乗ってサリーと共に旅を始めるのだった。頭と胴体が別の意志を持つ月の王のもとで世界一の足の速いバート・ホールド(エリック・アイドル)を、地底の神ヴァルカン(オリヴァー・リード)が支配する火山の国で怪力の持ち主アルブレヒト(ウィンストン・デニス)を、巨大魚の中で鉄砲の名手アドルファス(チャールズ・マッケオン)と、どんな遠くのどんな小さな音も聞こえ、すごい肺活量の持ち主グスタヴァス(ジャック・パーヴィス)をそれぞれ助け出すが、四人ともすっかり老け込んで昔の力を失っていた。またバロンの背後にも死神の影が常につきまとうようになっていた。六人は何とか町の海岸にたどりつくが、トルコ軍の攻撃は一層激しくなってきており、バロンは意を決し、トルコ国王に会見を求め、事の決着をつけようと試みる・・。(goo映画より)

子供の頃に読んだ「ほらふき男爵の冒険」ってこんなだったっけ?
トルコの王様と賭けをしたエピソードは確かに読んだ記憶があるぞ
でも映画はそれからずっと後の話。男爵も従者たちも老人になり、昔の元気を失くしてしまっています。ところが想像力溢れる少女サリーの登場で彼らが若い頃のパワーや情熱を取り戻していくんですね。

絹の下履きで気球を作ったり、月や地底の王妃たちとのアバンチュールや王の嫉妬、役人の横暴と無能さが描かれたりと、サラっと流しているけれど実はかなり下世話な大人の事情がふんだんに盛り込まれているのが面白いかも。大人の童話としても楽しめる感じかな

冒頭のお芝居のシーンの舞台装置もかなり凝っているし、全編を通した映像美はテリー・ギリアム監督の面目躍如ですね。

万物の王を唱える月の王役でロビン・ウィリアムズが、地底の女神(ヴィーナス)役でユマ・サーマンが出演しているのも楽しいです。

  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする