ヒロインの影で出そびれる脇役たち

我が家に　猫のヒタイで咲く花があるなら　ツユクサの葉に光る朝露の池で育つ水草もあるのです　

　

　　

メダカが大好きなナガバオモダカに咲く花の花弁は３枚
今　蕾がなければ　今年は咲きそうにない　温帯スイレン
漢字で書くと　実栗　のミクリは　すでに栗のような実になりました

紅と黄に色付く秋だけではありません
青葉の今　美しく染まる葉に魅せられる季節でもあるのです

　　

斑入りノブドウ
パイナップルミント
斑入りのデュランタ　ライム

黄色は元気になる色と言いますが　今年の我が家は赤い花が目立つせいか　黄色よりも赤の方がエネルギッシュ

　　

　頂いたときの季節は秋　葉ばかりだったサンパラソルに付いた数え切れない蕾が開き始めました
赤のポテンティラは　メルトンファイヤー　
いつかの世なら　親の仇かのように抹消されたカタバミもアイアンクロスと名を変えて

　

我が家に古くから咲く花でも　１年ぶりのご対面は　常に新鮮です

　　

白のはずの苗が　薄紫に咲いたストケシア
花の形を丸く象った５枚の花弁の　ハート型が可愛いポテンティラ・レクタ
テンニンギクという古風な菊科の花も　またの名はガイラルディアと洋風なイメージもあり　

　　

　　　

ホスタの白花
その名に相応しくなく清楚な花は　八重に咲くドクダミ
アルストロメリアのユリズイセンに似ているユリスイセンは　スに点々の有り無しが決め手

　

今年も豊作の兆しのオリーブと　やがてはアーチになりそうな勢いのミニバラ・グリーンアイスが玄関を飾っています

どう見えるかですが　こう見えて麦は　アジアオタク
ほとんどの春と年末に訪ねる　お国の事情が重なり控えていたけれど　２年半ぶりに上海を訪ねる事になりました

花の便りは　しばらくお休みです


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３度目の正直の白

昔の人の言う事に　よくぞ言ったものだと　その場面に行き当たっては感心させられることが　よくあるけれど　３日坊主は　その典型のようなものでしょうか
約束したにも拘らず　３日どころか　１日坊主の子供らには　しばしば悩まされたもの

三日坊主も　三日天下も　３日間の意味とは関係なしに使い勝手の良さから　３と言う数字が引き合いに出されたように思います　

しかし　このたびの私の３は　まぎれもない３回目の挑戦によって成功の時を迎えた　３度目の正直

大好きな花オキシペタラムには　ブルーの他に白もあると知り　種を入手することができた　５～６年前のこと
ブルーの方の芽出しが簡単なことから　白も安易に構えてしまったのもあったかもしれないし　今　思い返しても失敗の理由は見つからないけれど　スタンダードなブルーと違って稀少な白は気難しいのかもしれないと　私なりの結論を出していたように思います

種蒔きオバサンのニックネームも　だいぶ板に付いたとの自覚が現れてきた去年の春　白いオキシペタラム　この際は略してホワイトスターの種と　再び出会うことができました

一度　経験した失敗が無駄にならないよう　入手した種を３等分した中の二つは　種類の違う用土で春蒔きに　もう一つは秋蒔き用として冷蔵庫に保管しました

さすがに　めでたく芽を出した春蒔きは順調に生長し　秋には初対面の時を迎えられるものと確信を得ながら　比較的　寒暖には強いと思われるものの　念には念を入れて慎重に夏越しをさせたホワイトスター
２度目の挑戦です　
しかし　１度目の時と同じく理由は解らないまま　昨年の腰を据えた残暑の中で　今日は１本　今日も１本と　二つの用土に分けて植えた１０本余りの苗が　どれも生き残ることはありませんでした

このときに及び　もしもを想定して　秋蒔き用の種が冷蔵庫に仕舞ってある事に　自分を褒めずにいられましょうか
ようやく訪れた秋風の中で芽を出して　室内で冬を越し　春の彼岸からは屋外で育ったホワイトスター

咲きました

昔の人は　よくぞ言ったものです　３度目の正直

２度ある事は３度ある　と言った昔の人もいるわけで　３度目の失敗も有り得たのですけどね

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２色の花を咲かせるニオイバンマツリ

我が家の東南の角に　秋から春へのお彼岸に挟まる時期は　まったく陽が当らない場所があります
戸袋の陰になっていることもあり　ここのところ　私の視角に入ることも　めったになくなりました

たまたま２階のベランダから見下ろした目線の先に　お隣との間のブロック塀を這う青々としたオカメヅタに混じって　水分の抜けた葉を連ねた１本の蔓
塀を越えたツタを　お隣さんが　我が家の敷地に返して下さった際に　茎が切れたのでしょう

地鎮祭のとき　そちら周辺から　燃やした灯油の匂いを含んだ空気が流れ来るのに気付き　その部分を高い塀で遮ったことは　お隣さんのご気分を損ねたらしいのだけれど　最近になって　そのお宅が中古物件として売り出されたようで　ご挨拶に見えた新しい住人さんは　まだまだ子育て真っ最中のヤングカップル
ご丁寧なデパートの包装紙での菓子折りを携えたご挨拶を受け　ご近所同士の迷惑はお互い様を前提に　境界を高いブロック塀で遮った訳を　ご理解いただいたのでした

可愛い盛りのお子さんがいるファミリーに　グリーンは興味がないか　それとも　植物を楽しむゆとりがないのかもと　当らず触らず差し障りなく　草木優先の棲家で暮らすオバチャン
葉が萎れたオカメヅタの蔓を取り払ったあと　東南の角で陽射しに光るニオイバンマツリが目に留まって大発見

東側が駐車場になっていた１０年以上前は　朝の陽光を浴びることができた我が家の一等地に　１本で２色の花が楽しめるニオイバンマツリを植えました
数年前に建売住宅が建設されてからは　春から秋のお彼岸に亘る時期に　どうにか日が当るだけの忘れかけられていた場所で　今年も　ちゃんと２色の花を咲かせたのですね

植えたときは　園芸店からビニール袋で持ち帰った幼木で　記憶にある限り　多くても１０個くらいの花を付けたでしょうか

オカメヅタの一件がなければ　今年は　こんなに枝を広げたことも　これほどの花数をつけたことも　私の目に留まることもなく散ったことでしょう

１本の木に２色の花を咲かせるように見えて　実のところは　ひとつの花が紫色から白に変化するという　色の二役をこなす演技派 ニオイバンマツリ

なるほど　日陰にあっても　さすが花の女優は己の出番を逃がさないな


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