田中悟の片道旅団

大阪で芝居と弾き語りをしています。

『動物園の暗号』稽古2

2019年04月21日 | 日記
昨日はミステリーイベント「動物園の暗号」2回目の稽古でした。
前回の稽古から2週間置いての稽古。
前回は顔合せもそこそこにいきなり全シーンを荒立ちで通して、
今回は容疑者達とのシーンを中心に稽古しました。


P・T企画さんブログより

3年ぶり6回目の再演。
3年ぶりなのか…とあらためて思いました。
火村シリーズでは最も再演回数の多い作品だと思います。
実際に何回も何回も上演した感覚が身体に残っています。
だからなのか3年もインターバルが空いているよな気がせず、
つい最近上演したばかりのような錯覚に陥ります。
最近の事はずっと昔の事のように思えて、
ずっと昔の事が最近の事のように思える。
記憶なんて曖昧なものですね。

ただ今回稽古をしていて一番感じるのは、

新鮮

だということだったりします。
台本には多少の改訂が加わっているものの、
基本的には同じものなんです。
でも今回は自分の中で今までと全然違う解釈が生まれてきます。
「あれ?このシーン、なんで今まであんなふうに演じてたんやろ?」
「この台詞も今まであんな感じで言ってたけど…違うやん!」
とか色々と考えが変化しています。

30代、40代前半と同じような瞬発力やパワーは正直今の自分にはありません。
僕はそれを劣化だと思っていました。
今まで出来ていたことが出来なくなったと感じていたんです。
でも逆も真なりというか、
今の自分がしていることを今までの自分は出来なかったんだとも思える。
そう思えば、それは劣化ではなく進化なんだとも言える。
ただ、ここに来て「進化」や「成長」という言葉で自分を評したくないと思っていたりもします。
あくまで「自然な変化」なんだと思いたい。
水が流れるように、
季節が巡るように、
人は変わっていく生き物なんだ。
変わりながら自分であり続けているんだなって、
そんなふうに思います。




成長って足し算のイメージがあります。
知らなかったことを知る、
出来なかったことを会得する、
経験を積み重ねる。

やがて人は引き算の時期を迎える。
過去を忘れる、
体力が落ちる、
新たな経験が減る。

でも掛け算だって出来るかも知れない。
誰かに伝える、
誰かを手伝う、
誰かに手伝って貰う。

いつか割り算が出来たら、
人と大切な何かを分かち合えるようになるのかな。
そうなれたらいいな。



今回も有栖川先生の世界を皆さんと分かちあえますように。
P・T企画さんのフォーマットの上で、
動物園みたいな役者達とお待ちしております。


観客参加型ミステリーイベント『動物園の暗号』
原作 有栖川有栖 脚色・演出 和泉めぐみ

【日時】5/4(土) 5(日)1部12:00~ 2部16:00~(お食事は終演後となります)
【会場】大阪新阪急ホテル2階 紫の間(全席指定)
【料金】一般7,500円 ※早割価格 6,500円(4/25まで)
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