はるみのちょっとTea-time

日々の暮らしのなかで感じたこと、市民運動のことなどわたしのことばで、つづります。

福井県原子力安全専門委員会の議論

2015-05-09 | 脱原発

7日に開かれた福井県原子力安全専門委員会は、

委員から厳しい質問や指摘があったと傍聴した市民のかたが

言っていた。

朝日新聞と日刊県民福井の記事から

 

http://digital.asahi.com/articles/ASH573DR3H57PGJB002.html

福井)高浜の安全性に疑問相次ぐ 県原子力安全専門委

県原子力安全専門委員会(中川英之委員長)が7日開かれ、関西電力の美浜、大飯、高浜の各発電所の安全性向上対策の実施状況などを議論した。原子力規制委員会の審査に合格した高浜3、4号機の安全性などについては委員から疑問が相次ぎ、引き続き審査を継続することになった。

 関電は各原発で計画していた免震事務棟とは別に、耐震構造の「緊急時対策所」の運用を2017年度内に始めることや、東京電力福島第一原発事故の「吉田調書」を踏まえた本店対策本部の支援強化などを報告した。

 田島俊彦委員(県立大名誉教授)は、高浜3、4号機の基準地震動が700ガルとされたことに対し、「いろいろな断層を調べたから大丈夫というのでは甘い。国内では4千ガルの地震も起きており、慎重に対応すべきだ」などと追及した。別の委員は福島の事故の反省を踏まえ、事故時の情報共有について「不必要な情報を流さないことも必要」と指摘した。

 終了後、中川委員長は「我々は再稼働を目的にしているのではなく、工学的に安全性が確保されているかどうかを調べるのが基本だ」と述べ、現地調査を含めて引き続き審議する意向を示した。(堀川敬部)

 

http://www.chunichi.co.jp/kenmin-fukui/article/kenmin-news/CK2015050802000205.html

「安全とは言っていない」 高浜原発3、4号機

 県専門委員長 「一つ一つ確認」

 

 再稼働の前提となる新規制基準に適合した関西電力高浜原発3、4号機(高浜町)について、県原子力安全専門委員会の中川英之委員長は七日、「(自分は)安全とは言っていない」と述べ、今後、残りの審査状況や現場確認を通して「一つ一つ確認する」と強調した。 (西尾述志)

 県庁で開かれた専門委の後、記者団に語った。高浜3、4号機は二月に新基準に適合し、三月の専門委の後、中川委員長は書類上で適合した点を「問題ない」と発言。これに対し「いろんなところからお叱りを受けた」といい、「前回は(新基準適合を意味する)設置変更許可に対し、是非を述べただけ」と理解を求めた。

 さらに「(残る審査の)工事計画や保安規定の認可をもって、内容が具体化する。具体化されなければ、設置変更の許可も無意味になる」と言い切った。また「専門委は再稼働が目的(の組織)ではない。工学的な安全性が確保されているかどうかが基本」と立ち位置を説明した。

 この日の専門委で、委員の意見は多岐にわたった。中川委員長は「現時点で専門委として結論を出す必要はない」と前置きした上で「まとめを出すなら、意見が一致するところで出すと思う。一致しないところは一致しないでいいと思う」との見解も示した。

 福井地裁が高浜3、4号機の再稼働差し止めの仮処分を出した点は「専門委の性質上、コメントしない。ただ、科学技術的な内容が含まれ、個別の質問があれば答える」と話した。

 専門委は原発について独立的、専門的な立場から技術的な評価や検討を行い、県に助言する専門家組織。西川一誠知事は高浜3、4号機の再稼働に向けた地元同意の判断材料の一つに専門委の助言を挙げている。

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新幹線のルート変更

2015-05-09 | 中池見

ルートは変更になったけれど・・・

読売新聞と中日新聞の記事をアップ

 

http://www.yomiuri.co.jp/local/fukui/news/20150508-OYTNT50169.html

新幹線ルート変更

◇国交省承認 湿地部分東に避ける

北陸新幹線の敦賀延伸ルートがラムサール条約に登録された中池見湿地(敦賀市樫曲)を横切る問題で、鉄道建設・運輸施設整備支援機構は8日、周辺ルートを変更すると発表した。同機構が有識者で設けた委員会が3月、地下水や動植物などへの影響が大きいとして、現行ルートの見直しを提言していた。

 この日、国土交通省がルート変更を了承した。機構は、環境影響調査を行った2002年当時の「アセスルート」が湿地南側の集落を分断することから、湿地の水源の一つとされる山を横切る現行ルートに変更した。

 この日決まった「新ルート」は、湿地部分では現行ルートから最大150メートル東側に移り、当初のアセスルートに近い。一方、湿地南側では現行ルートに近い場所を通り、集落の分断を避けている。

 政府は北陸新幹線の敦賀開業を、3年前倒しして2022年度中とすることを今年1月に決定。計画実現には用地取得が最大の課題で、県などが機構に同湿地周辺ルートの早期変更を求めていた。

 

地下水への影響低減 新幹線のルート変更を認可

 北陸新幹線の認可ルートが、ラムサール条約登録湿地の中池見湿地(敦賀市樫曲(かしまがり))を通過している問題。建設主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構は八日、直接湿地を通過しないルートに変更することへの認可を、国土交通省から受け、問題解決を図ることになった。

◆湿地南側集落分断も回避

 同機構や県によると、単純にアセスルートに戻すのではなく、さまざまな調整を加えた。湿地脇の山を貫くトンネルの標高を、アセスルートよりも高く設定し、地下水への影響を低減。湿地の南側については、そこに位置する集落の分断を避けるため、認可ルート寄りの線形にした。

写真

 同機構は、これらの変更で「費用面の増減は考えていない」と説明。湿地南側は認可ルートに比べて「急カーブ」となるが「最高速度は出せないが、運行面に大きな影響は、ないのではないか」とする。

 この問題をめぐっては、環境に及ぼす影響を探る専門家委員会が検討を重ねた結果、湿地通過を避けるのが妥当、との判断を示した。委員会の判断を受け、県なども、早急にルート変更の手続きを進めるように求めていた。

 用地交渉などを担う県は「地元への説明や測量などの手続きを早急に進めたい」としている。

(桂知之)

◆自然保護団体は歓迎の声

 北陸新幹線の認可ルートが中池見湿地を横切らないルートに変更された八日、湿地への影響を極力回避したとして自然保護団体からは評価する声が上がった一方、地元からは水が命の湿地だけに、影響を不安視する声も上がった。

 鉄道建設・運輸施設整備支援機構(鉄道・運輸機構)に再三、認可ルートの見直しを求める要望書を提出してきた日本自然保護協会は「より影響の小さいルートとなったことは評価できる」と歓迎。「今後、環境影響がより回避・軽減される具体的な工法を検討するとともに、工事による影響を長期間にわたり監視するよう求める」とコメントした。

◆NPOは水環境に懸念

 一方、地元のNPO法人ウエットランド中池見の笹木智恵子理事長(69)は「水が命の湿地だけに、水環境への影響が出ないか心配」と懸念。「専門家委員会では、認可ルートとアセスルートの二者択一ではなく、第三のルートについて、もっと真剣に議論すべきだった」と振り返った。「他のラムサール条約登録湿地にとって中池見が悪い前例とならないよう注視したい」と話した。

 夫の進さん(72)も「われわれの手を離れ、これは敦賀だけではなく、もはや世界の問題」とした上で「環境省やラムサール条約事務局がどう判断するのかが気になる」と話した。

(角野峻也)

 

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