原稿なんかを書くときの必需品のひとつが
「するめ」である。
「さきいか」ではなくて、あくまでも「するめ」なのだ。
わたしのするめ好きは、生まれる前からだという。
母・タミヨさんは、どういうわけか、妊娠すると
無性にするめを食べたくなったらしい。
だから子宮のなかにいるときから、わたしは
するめが好きだったのである。
しかも、祖母・おくにやんは、生後間もないわたしに
おしゃぶりがわりに、するめを握らしたのだ。
おくにやんは、学校へ行けなかったけれど
科学的・合理的な考え方のできる人だった。
するめをしゃぶることで、唾液の分泌が多くなるし、
かむことで、脳の働きがよくなると知っていたのである。
おかげでわたしは、歯も丈夫だし
唾液の分泌量もいまだに多い。
ただ、脳の働きがよくなったかどうかは定かではない。
わたしのスメルは「するめ」・・・
かめばかむほど、味が出るおんなでもある・・・
するめの香りのおんなは、お好きかしら?