お~い・・・あんたのお客さんやで・・・
と、健さんが呼びに来た。
昨夜のことである。
顔をあわすなり、
あんたはえらい! りっぱや! とおほめにあずかった・・・
かなりのご高齢である。
と、そこへお連れのかたが入ってこられた。
わしの護衛や!
ボクちゃんもなんか注文しろ!
ボクちゃん?
まっ、たしかにこの方からすれば、孫の世代だ。
護衛のボクちゃんは、
おじいちゃんのアッシー君でもあるらしい。
お歳をうかがうと、92歳だという。
生ビールを飲み、たばこも吸う92歳!
タミヨさんの名前やわたしの同級生の名前まで
出てくるあたりで、その同級生の伯父さんだと気付いた。
それにしても元気なおじいちゃんだ。
居合わせたお客さんたちにも、ボクちゃんと呼びかけ
一杯やってくれ! とお酒をふるまうのだ。
ぼくちゃんと呼びかけられたお客さんは
生まれて初めて「ボクちゃん」と言われたと大喜び。
最後は、
無~理してぇえ、飲んじゃァ・・・いけぇないわぁあ・・・と
カラオケのない八新で美声を轟かせつつ、
護衛のボクちゃんの車で無事、帰途につかれたのである。
みんなを気分良くさせてくれたおじいちゃんに
乾杯!