一生懸命、探しもんをしていた。
机の中から、カバンの中まで全部、ぶちまけての大捕物帳だ。
頭の中で、井上陽水の「夢の中へ」の歌詞がリフレインしていた。
探し物はなんですか
見つけにくいものですか
と、そこへ新聞記者がやってきて言うのである。
はるみさん、探す場所がちがいますよ・・・
何を探すのかも、わかってないでしょ?
あ~、わたしはいったい何を探していたんだろ?
そこで目が覚めた。
ウツラウツラ・・・春の午睡中の夢だった。
残念なのは、イケメンの記者君の名前を聞き忘れたことだ。
ほんとに、わたしは何を探していたんだろ?
あんなに夢中で・・・しかも夢の中で・・・
夜になって、少し肌寒くなってきた。
さっきから、くしゃみが止まらない。
誰か・・・わたしの悪口、ゆうとんやろか?
それとも風邪ひたんやろか?
花粉症以外の理由を探すわたし。