京都ホリスティックアロマセラピストてんてんの ~幸せの風ふわふわ日記~

生きることは愉しいことヽ(^。^)ノ
~起こること・・すべては愛~

忘れえぬ光景

2008-06-25 15:00:43 | インポート

今でも時折ふと頭をよぎる忘れえぬ光景がある。

その光景を思い出だすたび、初心を思い出すと共に、

「愛されなくても愛したい・・」という言葉が浮かんでくる。

今から6年前の7月。

てんてんは1発合格者はほとんどいないというこのJHASアロマセラピストディプロマ試験に

今まさに臨もうとしていた。

沖縄から約1年、京都から約1年、浜松の本校に短期集中レッスンに通っていたてんてんの

意気込みはすごかった。

「受けるからには1発合格だ~~!!」

試験当日のその日をどれだけ心待ちにしてきたことか・・・。

この日を夢みて、、、またこの日をひとつの目標としてがんばってきた約2年間・・・

本当に様々な出来事があったけれど、先生や仲間や家族に支えられながらようやく

その日を迎えることができたのだった。

一緒に受験した仲間は沖縄の友人でもあるKちゃん、群馬校のKさん、あと浜松在住

のお2人と計5名。

それぞれがそれぞれの想いを胸に・・はるばる遠方からこの試験に臨んだ。

ところが・・・「事」は起こってしまった。

スタッフるみこ先生:「みなさん、、試験時間が過ぎていますよ。

もうゆりあ先生は上でお待ちですよ。」

受験者全員と引率の先生方全員:「はっっ!!!」

時計を見ると、試験開始時刻を5分も過ぎていた。

受験者全員と引率の先生方全員:「ど・どうしよう・・・・・・・・」

受験者全員と引率その先生方は本校の1階には試験開始時刻の30分前には到着していた。

けれど、みんながそれぞれ緊張をお互い和らげるためにわざとテンション高く楽しい雑談を

交わしワイワイやっていたのだ。

そして気付いたら・・・・・・

なんともいえない気持ちが込み上げてくる・・・。

もしもるみ子先生が声をかけてくださらなかったら5分ではすまなかったかもしれない。

みんな重たい足取りで2階の試験会場へと階段を昇った。

試験会場にはいつもおちゃめで優しいゆりあ先生がいつになく厳しい表情で座っていらした。

うつむく受験生達・・・。

すでに涙が込み上げるてんてん・・・。

ゆりあ先生:「これがあなた達の生き方そのものです・・・。」

「あなた達は今日の日の為にどれだけがんばってきたと思うの?

今日の日をある意味ひとつの目標として遠方からでも一生懸命学びに来てたのでしょう?」

そんな素晴らしい自分自身に恥ずかしいとは思いませんか?」

もう一度言います。「これが今までのあなた達の生き方そのものなのです。」

ゆりあ先生はまっすぐな眼差しでそこに参加していた全員に向けてお話してくださった。

受験者全員こぶしを握り締め涙が止まらない・・。

本当に言い訳もなにもできないくらいゆりあ先生の仰る通りだった。

てんてんは今までどれだけ素晴らしい自分の魂を悲しませるような生き方をしてきたか・・・。

どれほどの想いでこの試験に臨んできたのか・・・。

このスクールを見つけたときの胸の高鳴り・・・。

家族のおしみない協力・・・。

そしてここまで育ててくださった広海先生や由子先生やるみこ先生を思うとたまらなかった。

なにより遠方からいろんな条件をクリアして2年間通ってこられた自分自身に対して

申し訳ない思いでいっぱいだった。

これまでどんな時にも・・・どんなことがあっても優しく・・時にはユーモアたっぷりに

励まし続けてきてくださったゆりあ先生が初めてまっすぐに厳しい口調と言葉で

大切なことをたくさん伝えてくださった。

受験生全員が自分の課題に向き合った。

どれほど時間が経ったのだろう・・・いよいよディプロマ試験はスタートした。

ところがてんてんは1発合格どころか、手は温まらない(エネルギーがでない)、

手にとったオイルから精油の香りは香らない・・・。

ゆりあ先生;「ふくしょうさん・・・その香りで誰が癒されるの?」

てんてんは頭が真っ白になってしまった・・・。

あれだけ練習してばっちりだ~~と思っていた手技さえも仕上げ段階のお顔のツボ押しが

吹っ飛んでしまい順番がわからなくなってしまった。

てんてんはこの時、自分でも気付かないうちににある理由があり自分自身の

身体を病ましていたのだった。

胃の波動がぼろぼろだった。

だから手にとった精油の香りがクライアントの身体に塗布される前に自分自身の為に

使われてしまっていたのだ。

意気消沈・・・肩を深く深く落とすてんてん・・。

ディプロマ試験はトリートメントと同じで本当に生き方がすべて表れてしまう。

日頃はどれだけ手技が上手にできていても、また練習ではいつでも手が温かくても

このディプロマ試験ではごまかしがきかない・・・日常がすべてが表れてしまうのだ。

結果は全員不合格・・。

受験生全員自分に対してのたくさんの悔しい気持ちと・・

またこれからの自分自身の課題が明確となりたくさんの想いを胸に

試験会場の扉を開け1階へ続く階段を1歩1歩と降りていった。

てんてんが一番最初に階段を降りていった・・・。

そして階段の踊り場をくるっと曲がった目線の下に入ってきた光景は・・。

それはゆりあ先生が階段の一番下で降りてくる私に無言で深々と

頭を下げてくださっている姿だった・・。

誰よりも早くお部屋を出られて、受験生全員に・・引率の先生方全員に同じように

深々とお辞儀をされているその光景を見た瞬間・・

またてんてんは涙が止まらなくなってしまったのだ・・。

まるでスローモーションのようだった。

言葉はなにもなかった・・・。

でもてんてんにはこのような先生の言葉が確かに聞こえてきた・・。

「みなさんお疲れ様でした。遠くから本当に来てくださってありがとう・・・。

大丈夫だよ・・・。あなた達なら大丈夫だよ・・。がんばれ・・がんばれ・・・ありがとう・・・。」

階段を降りてくる一人一人が先生の温かくて大きな羽に包まれているようにも見えた。

今これを書いていてもその光景がくっきりと思い出され涙が溢れてしまう・・。

その謙虚な先生の姿をみたとき、てんてんは思った・・。

「私は先生のような講師になりたい!!こんな謙虚な講師になりたい・・。」

「まっすぐに言葉を伝えられる講師になりたい・・。」

「愛されなくても自分から愛したい・・・。。」

私は先生の生徒であることが本当にうれしかった。

それから約1ケ月後、ディプロマ追試験であの時の受験生全員が晴れてJHASの

アロマセラピストとして認定していただいた。

資格をいただき、講師をさせていただくようになって6年・・・。

あれからも本当にたくさんのことがある。

講師という立場になって初めて先生のご苦労や気持ちがわかったこともたくさん。

(親の想い子知らず・・・先生~~本当にごめんね~~~)

(それは現在も進行形で度々気付き中)

でもどんなことに直面してもあの6年前の階段下での先生の姿を思い出す・・。

「先生のような講師になりたい!!」あの時の想いを・・・

そして先生もかつて同じように通ってこられたであろう道のりを思うと・・・

「私もがんばろ~~」って思える。

まだまだ・・まだまだ・・のてんてんだ。

でもそれは言い換えれば・・まだまだ成長できるってことだね・・。

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