明日の夢を見る

夢をみることをわすれてしまった


寝ている時に見る夢ではなく、
明日を思う夢


明日がこなければいい
そう願いながら、眠りにつく日々が続いた



明日が来る
その繰り返しが恐くて
今日を生きられたことが
一つの満足であり
明日を生きることの恐怖がそこにいつもあった


明日は、今日の繰り返しで
今日は昨日の繰り返し


繰り返される日々が
どんなに恐いことなのか





ふと目にとまった一枚の写真

べつにそこに明日を見出すわけではない
ただ、
明日を何も疑わずに、信じることができる
ただ夢だけを追い続けることができる

夢を信じて抱えた青年が見えた




いつか
だれでも
夢を追えなくなる
それどころか
夢をみる
そのことさえもできなくなる



夢は見れるうちに、限りなくみつめ
夢は追えるうちに、どこまでも追い続ければいい





そんな簡単なことが、
やっとわかりかけてきた