朝焼けを見るために

神様からの贈り物。一瞬の時。

壊れかけた

2009-07-12 10:17:52 | Weblog
あなたが見えなくなって、
そっとあなたの家の前を通ってみる。
カーポートの隅っこに、落ち葉にまぎれて郵便受けが錆びていた。
欝蒼と繁ったお庭の木々は、大きな二階の屋根まで覆い隠すかのように生い茂り、
ブロックからはみ出した夏みかんは、コロンと下の路地に落ちた。
植えられたままの赤いサルビアが、なぜだかとても鮮やかに見えて、
お庭に入る木戸は、壊れか斜めにぶる下がっている。
緑の屋根はペンキが剥げて、トールペインティングの表札がそのまま門にかかっていた。





昨日、夜の街にでかけた亭主は、
あの店が今月一杯で締めるらしい。
あそこの店の権利はすでに他の人に渡っている。
そんな、世情に逆らえないような噂話を耳にしてきたらしい。





これで、義母との闘い(別に喧嘩をしているわけではない)も、
暫くは凍結し、せめてその抽斗だけでも、心が安寧に過ごせる。
そう思っていたのは、ほんの十日ほど前の話し。
なぜか何事もなかったかのように、ちらちらと影が見え隠れするのは、
ただの私の思い過ごしなのか?





のんびりとすごそうと思ってみた日曜の朝。
心だけはやはりザワザワと風が吹く。

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