朱き実は寒露の朝に薄化粧
(庭の鈴蘭の朱い実がうっすらと露を纏っています)
2021年の寒露は、10月8日から10月22日です。
寒露は二十四節気のひとつ。
二十四節気は季節の移り変わりを知るためのもので、約15日間ごとに24に分けられています。
寒露は毎年10月8日頃~10月22日頃にあたりますが、日付が固定されているわけではありません。
二十四節気は1年を太陽の動きに合わせて24等分して決められるので一定ではなく、1日程度前後することがあるからです。
また、寒露といっても、寒露(二十四節気の第17)から霜降(二十四節気の第18)までの期間をさす場合と、「今日は寒露です」のように寒露に入る日をさす場合があります。
二十四節気では、寒露の前は昼夜の長さがほぼ同じになって秋の夜長に向かう「秋分」、寒露の次は霜が降りてくる「霜降」となります。
寒露の初侯・次侯・末侯:二十四節気をさらに3つに分けた七十二侯は、寒露の間にこのように移り変わります。
※日付は2021年の日付です。
初侯:鴻雁来(こうがんきたる)10月8日頃
春に北へ帰っていった雁たちが、再びやってくる「鴻雁来(こうがんきたる)」
雁が渡ってくる頃。春に北へ帰っていった雁たちが、再びやってきます。
ちょうど雁が渡ってくる頃に吹く風を「雁渡し(かりわたし)」、初めて渡ってくる雁は「初雁(はつかり)」、列をなして飛ぶ様子は「雁行(がんこう)」と言います。
次侯:菊花開(きくのはなひらく)10月13日頃
菊の花が咲き始める「菊花開(きくのはなひらく)」
菊の花が咲き始める頃。旧暦では「重陽の節供」、別名「菊の節句」の時期で、菊で長寿を祈願しました。
この時期の晴天を「菊日和」と言います。
末侯:蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)10月18日頃
戸口で秋の虫が鳴く「蟋蟀在戸(きりぎりすとにあり)」
戸口で秋の虫が鳴く頃。
現在は「蟋蟀」と書いて「こおろぎ」と読ませますが、昔は「こおろぎ」のことを「きりぎりす」と呼びました。
とはいえ、どちらも秋に鳴く虫の総称として使われた言葉のため、特定の虫を指しているのではありません。
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寒露の頃は空気が澄んで、月や星がきれいに見える時期。
十五夜の次に美しいとされる「十三夜」も寒露の頃に訪れます。
2021年は10月18(月)なので、ぜひお月見も楽しんでください。
秋はスポーツをするのも最適ですね。
因みに私の母校の伝統行事は、網走湖(38.9km)一周の強歩遠足という行事です。
今年は66回目だそうです。
神無月(10月)には、日本中の神々が出雲大社に集まります。
一方で、留守中の土地を守る神もいて、その代表が恵比寿様や大黒様です。
留守番してくださる恵比寿様や大黒様に感謝します。
お祀りして家内安全や五穀豊穣を祈願したのが「恵比寿講」という行事ですが、私は神様には祈願よりお礼の方が大切だと思っています。
晩秋に入り、山々が染まる季節。
紅葉前線は北から南へ、また高度の高い山頂から低いふもとへと移っていきます。
例年、紅葉前線は10月初めに北海道を出発し、12月上旬に鹿児島へ達します。
松茸や椎茸などのキノコ類も旬を迎えます、海の幸・山の幸、この時期ならではのおいしさを堪能しましょう。
素敵な秋を楽しんでみましょう。神謝