スタッフの三屋です。
オーディオのアクセサリーには、ケーブル、ラック、ルームチューニング材等があります。そして、インシュレーターというものがあります。直訳すると絶縁するものということになります。
では、オーディオにおいて何を絶縁するのかと言いますと、 ”振動“ になります。しかし単純に振動を止めればいいのかというとそうではありません。
インシュレーターの素材にもさまざまなものがあります。
ゴム系、木系、樹脂系、金属系、石英ガラス、最近はそれらを組み合わせたハイブリット型も多くあります。
インシュレーターの使い方として分かり易いのが、スピーカーの下です。スピーカーは、音を発生させて振動しているからです。それともう一つ、スピーカーの場合は、エンクロージャーも楽器のように響いているので、設置面にそのまま置いてしまうと底板が響かなくなるので、インシュレーターは、底板を開放させて響かせるという役割りも伴います。
試しにお使いのスピーカーがそのまま置いてあるようでしたら、10円玉を片チャンネルに3枚入れてみて下さい。それだけでも音は変化するはずです。
市販のインシュレーターは沢山の種類がありすぎて、個人レベルでは、本当に良いのかどうか分からないまま使っている方が多いと思います。単純に振動を伝えないということでは、フローティングすれば良いと言うことになりますが、実際にやってみると良いことばかりではありません。それ自身が発生している振動の処理の問題があるからです。
インシュレーターの素材の違いによる鳴きの問題や、構造、振動の伝播速度の違い等から来る音の違いは大きいです。
もう一つ、皆さんも疑問に思ってらっしゃるかもしれませんが、スピーカーだけではなく、アンプやCDプレーヤーの下のインシュレーターでも音は変わります。
内部にある電源トランスや、コイルやコンデンサー等のパーツも振動しているのです。その振動をどう処理するのか、逃がすのか吸収するのか、止めるのか、そのインシュレーターの特性によって音は変わります。
アクセサリーに対する考え方ですが、好みの音色自体は、ハードの組み合わせによって出してやり、アクセサリーは、そのハードの持つ潜在能力を引き出してやるように使用することが大事だと思います。そうしないと、システムのクオリティを引き上げるというよりは、音色が合うものだけを使うということになり、いつのまにかシステム全体が、アクセサリーの音色に支配されてしまうという本末転倒な状態になりかねません。
でも実際には、人それぞれに音の好みというものがあり、原音(録音状態)の再生を目指すのか、それともとにかく艶のある音を目指す等の音の方向性の違いによって、使用するアクセサリーの選び方も変わってきます。
ただ、音色の違いやクオリティーの差などが数値化出来ない、楽器的な要素もあるオーディオの世界においては様々な製品があります。本当に理論的に突き詰められたものもあれば、アイデア商品的なものもあり、オーディオアクセサリー自体がオカルトと思われてもおかしくはありません。
オーディオのテクノロジーは、音響工学、電気工学、物理学、素材としては宇宙工学にまで及んでいると思います。それプラス、数値化出来ない楽器的な要素もあるために、難しくもあるし、面白いんだと思います。
まずは、インシュレーターによる音の違いなんかは実際に体験して頂かない限り分からないと思いますので、アクセサリーの比較試聴も行なっておりますので、お気軽にお店の方まで聴きに来て下さい。