スコットランドの大手オーディオメーカー
LINNがCDプレーヤーの生産を終了するということを、発表しました。
ご存知の方も多いと思いますが、私は正直愕然としました。(-_-;)
CDソフトが売れなくなったのは、コピーや配信が増えたのが主な原因です。
もちろんそれに伴いCDプレーヤーも売れなくなったのも事実。
でも、ちょっと考えて欲しい。。。
1982年に発売されたCD。
それから27年もの間の歴史があります。
卓上計算で44.1kHz/16bitというフォーマットには限界があるとされ、SACDも発売されたが未だ普及に苦しんでいる状況。
オーディオファンやオーディオ業界にとってCDソフトは27年間の歴史と共に膨大なライブラリーが存在します。
その膨大な「パッケージライブラリーでいかにいい音で楽しむか!」っていうのが、オーディオファンにとって大きな楽しみ方です。
そのフォーマットを安易に変更するよりも、アクセサリーやケーブル、ハードの選択、組み合わせ等、多くの音質改善の余地があります。
SACDが普及しないのもそれが大きな要因になってるのでしょう。
また、SACDのディジタル技術がハードに反映してないので、音質差が正直少ない。
それじゃ、普及しませんよね。
で、今回のLINNの発表した、DSに特化するというものは、フォーマットの問題ではなく、パッケージメディアの問題。
LINNが言うには、これからパッケージメディアがなくなるんです。
レコードからCDになった時と違い、今回はフォーマットは同じ。
更に、音楽業界の売上のほとんどがオーディオファンじゃないということ。
誤解のないように言いますと、DSを否定してるんじゃないですよ。
同じように、USBオーディオやi-PODも否定してません。
音楽業界に非常に重要な要素だと思ってます。
しかし、ピュアオーディオ業界はレコードプレーヤーも根強くファンがいるように、CDにもファンがいるんです。
何故かと言うと冒頭で話ししてる「膨大なCDライブラリー」があるからです。
大手のオーディオメーカーは市場占有率が大きいので指導的立場でもあります。
「一会社としての考え方です。」なんてことでは済まされないんですよ。
市場がそれに引っ張られちゃうんです。
考え方はまさしく「十把一からげ」ですよね。
いま、自動車業界もそうですが、オーディオ業界も趣味性のないつまらない業界になってきています。
これじゃますます、「ピュア」なものが少なくなっていきますね。
それとオーディオ業界でCDプレーヤーが売れなくなった理由は…
私はSACD出現の問題だと思ってます。
何故なら、接客をしていてお客様の直接の声を聞いてるからです。
「CDよりもSACDの方がいいんでしょ?」
「音質はいいんだが、CDしか再生できないんでしょ?」
「SACDの音がいいというよりも、このメーカーの音色、好きになれないなぁ」
「D/Aコンバーターって、つなげないんですか?」
「SACDソフトってどこにも売ってないんですが…」
「CDとSACDの兼用なんて、CDしか聴かない人にとっては余計な回路があるんでしょ?それじゃピュアじゃないよね。」
etc…
最近、CD専用機が予想以上に売れてるみたいです。
また、相変わらずD/Aコンバーターが売れてるみたいですし。
と、SACDの出現がCDプレーヤーが売れなくなった原因だと思います。
今回のDSはフォーマットじゃないのであたかもCDと関連性があるように思いますが、パッケージがなくなるのは淋しいですよね。
パッケージを眺めながら音楽を聴いていたのが、画面で情報を見て、SSDやHDDに溜め込んだ音楽DATAだけが財産?!
あれ!?
LINNってLP12っていう素晴らしい歴史をもったレコードプレーヤー売ってましたよね~(^_^;)
なんだかLINNに矛盾を感じます…
趣きのないオーディオって楽しいでしょうか?
便利だとか、安いだとか、良いからだとか、それだけで満足できますか?
プロセスってなくてもいいのでしょうか?
そんなつまらない世の中に大声で警告したいです。(>_<)
↓皆さんのお家にあるCDソフトって何枚ありますか?
これって将来ゴミになっちゃうんでしょうか?(T_T)
発展していかないと経済は成り立っていかないのは良く分かります。
でも、文化や歴史は大切にして欲しいですよね。