「シュワブ内 工事着手」という見出しの記事が、六月十八日の沖縄タイムス夕刊一面に載った。沖縄防衛局がキャンプ・シュワブ内の下士官宿舎などの新設工事に今月二日から着手していたという内容だ。磁気探査などの準備作業を終え、九日からは造成作業に入っていて、「整地を終えたあとの建物の建設は九月頃になる見通し」という。
五月二五日のブログに「キャンプ・シュワブ・フェスティバル」のことを書いた。その時に旧兵舎の取り壊し作業が行われていることや、すでに更地に近い場所もあることを書いたのだが、県議選が行われているのを尻目に、沖縄防衛局は予定通りに六月初旬には建設工事に着手していたというわけだ。
さしあたり、ここでいう着手とは磁気探査や整地作業のことだが、それが終わりしだい建物の建設に入っていく。沖縄防衛局の強硬姿勢からすれば、九月といわずに整地が終わった所からどんどん建設工事を進めていくだろう。これまで調査は行われても具体的な建設工事は反対運動で阻止してきた。政府・防衛省・沖縄防衛局からすれば、大きな壁を突破したことになる。
逆に反対運動の側にとっては、この壁を破られたことの意味は大きい。夕刊記事を受けて何か抗議行動や阻止行動が行われるのではないかと思い、昨日の朝八時頃にキャンプ・シュワブのゲート前に行ってみた。しかし、ゲート前では何の動きもなかった。キャンプ・シュワブ内では金網のすぐそばでも工事が行われていて、地元の建設業者が作業を行っているのが見えた。緑地帯そばの兵舎の建設場所一帯は、遮蔽物が築かれて中がうかがえないようになっている。これから先、どのようにして陸上部からの新基地建設を阻止していくのか、反対運動にとって火急の課題が突きつけられている。
現在、辺野古の海においては環境アセスメント調査に対する抗議行動が連日取り組まれている。ただ、その様子はいくつかのブログやホームページで伝えられてはいるが、マスコミが取り上げることは少ない。陸上部からの着工に関しても、沖縄タイムスの記事は二週間以上遅れていて、琉球新報が記事にしたのは20日朝刊である。
23日の沖縄戦慰霊の日に向け、両紙は沖縄戦関連の報道を連日行っている。日本軍の住民虐殺についての連載や、元日本兵の証言などのほか、文化・学芸面でも沖縄戦関係の評論が載っている。ただ、過去の戦争の歴史を学び継承することは、現在の戦争政策=基地の建設・強化の否定に結びついてはじめて、現時的に意味を持つのではないか。沖縄戦に関する史実の究明・継承と目の前で進行している辺野古・高江の新基地建設を結びつけて考えようという姿勢が、両紙の紙面からは読みとれない。そもそも新聞記者達にそういう発想がどれだけあるのだろうか。
名護の反対運動はいま厳しい状況にある。新基地建設に反対している住民は、辺野古にもまだ数多くいるのだが、表だって行動できない状況を強いられている。新基地建設問題はこの十年余、地域社会に分断と対立を持ち込み、住民の心に深い傷を残している。反対運動を行っているお年寄りたちへの嫌がらせも多い。そういう地域住民の分断と反対者への圧力を強めながら、沖縄防衛局は陸上部からの建設を強行しているのだ。
名護市全体、沖縄県全体で、組織的な阻止行動ができるように運動を盛り上げたい。沖縄の米軍基地が強化され、さらに自衛隊基地も強化されようとしている現実から目を背けて、沖縄戦の死者達にどのような慰霊を行おうというのだ。このブログでもくり返し触れてきたが、「集団自決」から軍の強制が削除された教科書検定問題は、沖縄における自衛隊強化と米軍再編を背景に起こっている。いま進められている自衛隊や米軍の強化に反対し、沖縄が新たな戦争への加担と犠牲を強いられることを拒否することこそ、沖縄戦の死者達への慰霊となる。
五月二五日のブログに「キャンプ・シュワブ・フェスティバル」のことを書いた。その時に旧兵舎の取り壊し作業が行われていることや、すでに更地に近い場所もあることを書いたのだが、県議選が行われているのを尻目に、沖縄防衛局は予定通りに六月初旬には建設工事に着手していたというわけだ。
さしあたり、ここでいう着手とは磁気探査や整地作業のことだが、それが終わりしだい建物の建設に入っていく。沖縄防衛局の強硬姿勢からすれば、九月といわずに整地が終わった所からどんどん建設工事を進めていくだろう。これまで調査は行われても具体的な建設工事は反対運動で阻止してきた。政府・防衛省・沖縄防衛局からすれば、大きな壁を突破したことになる。
逆に反対運動の側にとっては、この壁を破られたことの意味は大きい。夕刊記事を受けて何か抗議行動や阻止行動が行われるのではないかと思い、昨日の朝八時頃にキャンプ・シュワブのゲート前に行ってみた。しかし、ゲート前では何の動きもなかった。キャンプ・シュワブ内では金網のすぐそばでも工事が行われていて、地元の建設業者が作業を行っているのが見えた。緑地帯そばの兵舎の建設場所一帯は、遮蔽物が築かれて中がうかがえないようになっている。これから先、どのようにして陸上部からの新基地建設を阻止していくのか、反対運動にとって火急の課題が突きつけられている。
現在、辺野古の海においては環境アセスメント調査に対する抗議行動が連日取り組まれている。ただ、その様子はいくつかのブログやホームページで伝えられてはいるが、マスコミが取り上げることは少ない。陸上部からの着工に関しても、沖縄タイムスの記事は二週間以上遅れていて、琉球新報が記事にしたのは20日朝刊である。
23日の沖縄戦慰霊の日に向け、両紙は沖縄戦関連の報道を連日行っている。日本軍の住民虐殺についての連載や、元日本兵の証言などのほか、文化・学芸面でも沖縄戦関係の評論が載っている。ただ、過去の戦争の歴史を学び継承することは、現在の戦争政策=基地の建設・強化の否定に結びついてはじめて、現時的に意味を持つのではないか。沖縄戦に関する史実の究明・継承と目の前で進行している辺野古・高江の新基地建設を結びつけて考えようという姿勢が、両紙の紙面からは読みとれない。そもそも新聞記者達にそういう発想がどれだけあるのだろうか。
名護の反対運動はいま厳しい状況にある。新基地建設に反対している住民は、辺野古にもまだ数多くいるのだが、表だって行動できない状況を強いられている。新基地建設問題はこの十年余、地域社会に分断と対立を持ち込み、住民の心に深い傷を残している。反対運動を行っているお年寄りたちへの嫌がらせも多い。そういう地域住民の分断と反対者への圧力を強めながら、沖縄防衛局は陸上部からの建設を強行しているのだ。
名護市全体、沖縄県全体で、組織的な阻止行動ができるように運動を盛り上げたい。沖縄の米軍基地が強化され、さらに自衛隊基地も強化されようとしている現実から目を背けて、沖縄戦の死者達にどのような慰霊を行おうというのだ。このブログでもくり返し触れてきたが、「集団自決」から軍の強制が削除された教科書検定問題は、沖縄における自衛隊強化と米軍再編を背景に起こっている。いま進められている自衛隊や米軍の強化に反対し、沖縄が新たな戦争への加担と犠牲を強いられることを拒否することこそ、沖縄戦の死者達への慰霊となる。
9.29県民大会を実現できた県民の力を信じたい。
新基地反対県民大会へ向けて、地元二紙にその力を再び引き出して欲しい。
しかし二紙とも基地反対運動に腰が引けている事情が、風流無談番外編などこのブログの記事でようやく解ったところ。広告主や融資先との関係などによって新聞報道も利権の構造から自由になれない事態というのは悔しい。購読者一人ひとりで批判していくしかない。
二紙の新聞としての生命線のかかるこれから、県民もこのままでは戦争反対を語る資格が問われるかもしれない、これからの数ヶ月、さあ、どうしよう。
>沖縄の米軍基地が強化され、さらに自衛隊基地も強化されようとしている現実から目を背けて、沖縄戦の死者達にどのような慰霊を行おうというのだ。
慰霊の日のセレモニーでは、「平和」という言葉が何度も使われるでしょうが、基地建設を容認する立場にある者は特に沖縄人ならば「平和」という言葉を使うことに苦渋の気持ちが少しくらいはあるんでしょうね。
しかし、僕も生活の中でどのような抗議活動ができるのか分かりません。辺野古のニュースを見聞きするたびにもやもやした気分になります。
このままでは沖縄島は窒息してしまいそう!!大和政府から降ってくる思いやり予算のおこぼれで乞食根性、植民地メンタリティーに流されていくのか、と思うと情けない現実、その中で危機意識に満ちたこのブログのことばにほっとしたりしている。しかし、現実は明るく重たい!生活も悲鳴を上げている!!