古民家、と聞いて皆さんはどんな家を想像するでしょうか。
以前、義父母がデイサービスの施設選びをしているとき、ケアマネージャーさんが「古民家でやってるデイサービスもあるんですよ」と言ったので、どんな
雰囲気の建物なのか興味津々でパンフレットを見た瞬間、がっかり(苦笑)。
そこに写っていたのは、ただの中古物件みたいな家でした。
私が古民家と聞いて想像する家は、戦前から建っているような、玄関の引き戸も窓も木枠で塀は生垣か板塀の、風情と趣きのある建物。多分大方の人が私と
同じような家を想像すると思います。
そんな古民家を活かした東京とその近郊にあるカフェを紹介するのが、この本。
以前我が家の「銀河」という名前の窓ガラスを紹介したことがあると思うのですが、そういう、今は作られていない柄の入ったガラス戸が印象的な表紙。
このところ読んでみたいと思う本に出会えなくて悶々としていたのですが、この本はAmazonで見た瞬間に、絶対私好みだという確信が持てました。
でも買ったのは楽天なんですが(苦笑)。だって、誕生月ポイントがあったんだもの~。
著者の川口さんの別の本についての紹介文を、とある雑誌で見かけたことがあります。
その本もいいなぁと思いつつも買っていませんでしたが、川口さんの名前は私の頭にインプットされていたのです。
こういう文が書けたらいいなぁと思う、落ち着いた大人の雰囲気が漂う文章に、ステキなアングルの写真の数々。
そしてお店にまつわる人々の興味深い話に、垂涎のコーヒーやスイーツ、食べ物!
う~ん、行ってみたい~っ!!
これらのステキな空間、そして空気のなかに身を置きたいと、強く思ってしまった私。もう「行ってみたい」じゃなく、「行かなくちゃ」(義務感?)。
家の近所に現代風のステキなカフェも出来てきましたが、こういう味のある建物のカフェはそんなにありません。
いや、あるにはあるな。一軒だけ。
でも最近そのお店の前を通ったら、なんだか雰囲気がすごく変わっていてびっくりしたんです。
隠れ家カフェと銘打ったそのお店、以前は生垣に木戸があって、その奥にある古い家がカフェとギャラリーになっているのですが、その生垣がアルミフェンスに
変わっていました。しかも、明るめのベージュ色がやたら目立って、隠れ家の雰囲気はほとんど消えてしまった感じ。車で通りすがりに見ただけなんだけれど、
ちょっと残念な感じでした。
実際に訪れたことはないんですが、なんだかもう行きたい気持ちが失せてしまいましたね。
古さが味わいになっている建物って、本当に魅力的。
今ハウジングセンターなどに建っている家は、年月を経たときにどうなっているんでしょう。
かくいう我が家も築50年を経過しましたが、どうかな?
とりあえず、甥っ子のところの子どもたちはマンション住まいで、母方の祖父母宅もマンション。なので我が家に来ると二階に行きたがります。ワンフロア
生活なので、彼らにとってはワンダーランドなんでしょうね。私にとっては義母の持ち物が散在する魔窟の一歩手前なんだけど(笑)。
とにかく早くコロナが終息していつもの日常に戻り、みんなが楽しみたいことを思う存分楽しめるようになる日が来て欲しい。そうなったら日本中、一気に
羽目を外しそうな気もしますけどね。