Over 60's yukinokoブログ

実家の片づけ、そして義母を送って、次は自分の生前整理だな

たこのない「たこ焼き」

2006-01-29 06:25:10 | 食べものいろいろ
今日のタイトルはおふざけでもなんでもない本当の話。
それも2度あって、1度は本当に腹立たしかったんですけど、もう1つは違います。

まず、「怒りんぐ」だったときの話ね。
HEICOだったかRINGOだったか、とにかく子どものどちらかが小学校に入学した年の春のことです。
当時、新入学のお祝い、ということで、市から市民植木市の購入券500円分を全員にいただけました。
せっかくなので記念樹を買おう、ということで、その植木市の行われている東別院へ。
この東別院は、東本願寺の名古屋別院、ということ。
その境内に、名古屋近郊にある稲沢市の植木業者が出店していました。
うちの知り合いの業者さんも来ていて、そこで苗木を購入。
人が集まるので、露店がいくつか出ていたのですが、もちろんたこ焼き屋もありました。
店先のガラスケースのなかに、大きく切ったたこが、冷凍なのでカチンカチンに一塊になっておいてあります。
ちょっと小腹が空いたので、買って食べたのですが・・・

たこ不在。

文句言ったら因縁つけられそうだし、その時にはもうその場を離れていたので泣き寝入りでした。
今でもそのトラウマがあって、露店のたこ焼きが買えない私です。

もう1度は、かな~り昔の話。私の年齢がまだ一桁だったころのことなので、昭和30年代の後半か40年代初めのころ。
今住んでいるのも下町ですが、生まれ育ったところもやはり下町。
うちは貧乏だった上に子どもが4人。そんな頃、父が結核で長期入院したりこともあって、そんなにおいしいものを食べた記憶がありません。

そんな私の記憶のなかにあるのが、おじいさんとおばあさんの夫婦でやっていたたこ焼きの屋台。
貧しかったので一度しか食べたことがないのですが、このたこ焼きを作っている情景をなぜかよ~く覚えています。
このたこ焼きにたこは入っていませんでした。
中にはたいしたものは入っていなかったのですが、焼きあがったたこ焼きを、おじいさんが金色のボウル、多分アルミの、それもあちこち凸凹した大きなボウルにいれてソースを回しかけ、青海苔と、もう1つ大量に振り掛けました。
その大量に降りかけたのは

味の素

でした。

なんだか「これでもか」というほど掛けていたような記憶なんです。
その後、ボウルを回してたこ焼きの表面にまんべんなく、ソースなどを絡めて出来上がり。

たったそれだけのものなのに、なんだかやたらおいしかった。
たこが入ってなかったので、安かったんですね。それで子どもでも買えたのだと思います。

その後、その老夫婦の屋台は姿を見せなくなりました。
一緒に買った姉と「2人とも死んじゃったのかな?」なんて話したこともありましたね。

最初に書いた「たこ無したこ焼き」は怒れちゃったけど、二つめの話のほうはとっても懐かしい思い出です。
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