紙魚子の小部屋 パート1

節操のない読書、テレビやラジオの感想、お買い物のあれこれ、家族漫才を、ほぼ毎日書いています。

越前屋俵太に再会

2008-10-21 23:59:08 | テレビ
 今日はH氏がホームランを飛ばした。私はすかさず「さすがだねえ、オトコだねえ、天才だねえ」とドロンジョ様を真似て絶讃する。

 彼がたまたま新聞のTV欄で、ローカル局の京都テレビで気になる番組をチェックし、チャンネルを合わせたところ、なんとかつての越前屋俵太こと、現在は書家・俵越山(えつざん)先生を拝見することができたのである。感激の再会である。番組名は『嗚呼!越山先生』(第3火曜日 21:00~21:55)

 日本の伝統的職人さんたちを訊ね、越山先生の書とのコラボ作品をつくるという企画なのだ。越山先生の和の衣装も手がけておられる和装のお店では、着物地に特殊な墨で越山先生が書を書き、その一部を切り取り鞄に仕立てるというコラボ。もうひとつは和傘職人の社長さんに和傘の骨の仕様を作ってもらい、その骨に和紙を貼ったところへ越山先生が書を書いてランプシェードにする、というもの。

 かつてのテンションの高い、シュールな笑いは影を潜めて、その点は限りなく寂しいのだけれど、彼の人情味あるキャラは、ささくれた笑いに溢れた現在には貴重で、見ていてなんだかほっとする。もう彼には多くを要求すまい。ただ、ときたま彼の番組を見られれば、それだけでもよしとしたい。人と人とをつなぐ、あの不思議な心休まる佇まいさえ見られれば、それでいいのだ。

 他地域の越前屋俵太ファンは、スカパーでこの番組のおっかけをしているらしい。よかった、京都テレビがみられるところに住んでいて!

ゆるキャラ王選手権パート2!

2008-09-14 23:20:18 | テレビ

 先週の木曜日、たまたまチャンネルを変えたら、びわ湖テレビ(BBC)で放映しているテレビ東京制作の『テレビチャンピオン』で、2年前、伝説となった『ゆるキャラ王選手権』が、前回と引き続いて登場のゆるキャラ、プラス新選手を迎えて、熾烈な戦いの真っ最中だった。前回に引き続いて、なんという幸運!!!↓
『ゆるキャラ王選手権』の詳細はこちらで。

 審査委員長は、もちろん「ゆるキャラ」を世に広めた伝道師、みうらじゅん師である。となりにはリリー・フランキー(なんだか老け込んだような気が)。もうひとり女性タレントと、前回の「いかにも」なメンバー(安斎肇とか)が一新された審査委員席。ちょっと寂しい。

 今回初登場の滋賀県は彦根より出場の「ひこにゃん」は、ゆるキャラ界のスーパーアイドルらしい可憐な仕草で、審査委員のハートを掴む。おかげで、どんなに競技で負けても「救済点」という贔屓の引き倒しで復活する。前回空気が抜けてしわっとしぼんでも、逆走しても、果敢にがんばった癒し系キャラ「いーねくん」と、好一対の絵になる。

 そして、前回見事に憎たらしい悪役を一手に引き受けた、「ゆるいキャラ」とも思えないくらい機敏な動きをみせた北海道の鱈とアスパラガスをPRするために生まれて来た「たら丸」!!! ゆるキャラ界の反逆児、嫌われ者、ヒール役に、彼はあのとき目覚めたようで、今回はまさしく悪役を意識した自覚的な憎々しさを全開にしていた。
 これは世間に「こんな憎たらしいヤツはいっそ食っちまえ!」という風を吹かせるのに、一役かったかも。今年の冬は「たらちり鍋」が流行するのでは、と思われる。

 今回も最終競技はバトルロワイヤル方式の「ゆるキャラ大相撲」である。もちろん「たら丸」のひとり舞台である。正しいゆるキャラは、その「ユルさ」(不安定な形態と足元のおぼつかなさ)ゆえに、順次脱落して行く。「ひこにゃん」などは、「たら丸」に突き飛ばされたほかの「ゆるキャラ」のとばっちりを受け、事故のようなユルすぎる敗北を喫してしまった。

 今回、最後に「たら丸」と勝負したのは、ずーーーっと土俵で傍観していたかのような「わたるくん」である。本州と四国を結ぶ橋をイメージしたらしいが、その風貌はまるで、かわいらしい「ヌリカベ」のようである。

 しかし、実は彼は前回も出場し、なんと最終決戦の残り3人の中にいたのだ! あともう少しのところで、「たら丸」に敗北したのであった。今回、臥薪嘗胆、捲土重来で、リベンジのときを虎視眈々と狙っていたのだ。見かけによらず、しぶとく執念深いキャラなのであった。いままでの傍観は、まるで前回のチャンピオン「スギッチ」をなぞったかのような「作戦」である。

 そしてもちろん勝つのは、「わたるくん」なのだ! この勝利の歓びを分かち合ったのは、如何にも性格良さげな「いーねくん」、「ひこにゃん」だけではなく、「わたるくん」を生んだ本四高速(本州四国連結高速道路株式会社)の皆様方全員だ。

 ということで、ゆるキャラ王になった「わたるくん」は、おかげで超多忙な連休を過ごすことと相成った。来島海峡SAにて「記念撮影会」(13日~15日限定)が行なわれるからである。

 職場での格好の話題となった「わたるくん」、心優しい職員の方が「わたるくん」の中のバイト氏に出張費は出てるんやろか・・・と心配してくださっていた。本四高速さん、出張費どころかチャンピオンとなって知名度をグンとあげた彼(女?)に、気前良く能力給もあげてください!!


もはや勝敗にこだわらず。

2008-08-26 23:20:01 | テレビ
 いまひとつ我が家では煮え切らなかった北京五輪であるが、ソフトボールとフェンシングについては印象深かった。

 ソフトボールは、いうまでもなく上野投手のカッコ良さ、まさにメンバーが一丸となったチームワークの素晴らしさに注目が集まった。たぶん日本中の人たちに異存はないと思えるような見事さだった。

 しかし、フェンシングが我が家にもたらしたものは「感動」ではない。私にとってフェンシングのイメージは、小学生の頃に読んだ騎士道を含む物語とアニメ「リボンの騎士」、最近では斎藤美奈子さんが高校生の頃(だったかな?)、部活として所属していたスメ[ツ、という程度の貧弱なものである。

 そしてフェンシングの世界を垣間みて、西洋と東洋の精神性の差異を、まざまざと思い知らされた。フェンシングという未知の世界から、西洋世界の精神構造が透けて見えたのである。

 それはフェンシングの試合のダイジェスト版だったと思う。テレビのアナウンサーが、「この選手は相手の背中を突くワザを得意としております」とアナウンスしたときから、妙な予感はあったのだ。

 背後から? それは侍にとっては卑怯なワザではないのか? 騎士道ではアリなのか?

 しかし、「相手の背中を突くワザ」というのは、こっそり背後に回りこみ、いきなり襲う、というような姑息な手段ではなかったのだ。その「ワザ」を目撃したとき、私以上にH氏は驚愕していた。

 「見たか!? あれ!!」

 剣先が相手の頭越しに汲ネりなって、背中をついているのだ! 剣先がUターンして背中を突く!!なんというマジカルかつ狡猾なワザであろうか!! それが中世にもてはやされた「騎士道精神」というものなのか! 私の中で小学生の頃に読んだ「騎士」のイメージが、アニメの「リボンの騎士」をも巻き込みつつ、雪崩のように崩れ去った瞬間であった。

 武士道精神をDNAに持っている日本人には、残念ながらマジカルに狡猾な騎士道精神をDNAにもっている西洋人に対して勝利するのは、並大抵のことではないし、果たして勝利することが日本人の精神性にとって有益なのかも疑問である。あまり西洋と勝ち負けを争うようなことは、慎みたい気すらした。

 いいじゃん、マイペースで。という結論を見たオリンピック。負けた方も、キケンした方も、いろいろ大変でしたよね。お疲れさまでした。

安曇川のその後 

2008-08-23 23:59:15 | テレビ
 なんとなく気にはなっていたのだ。

 『ちりとてちん』のスピンオフ・ドラマとして放映された『まいご三兄弟』のロケ地が、滋賀県の安曇川だったこと。放映後、安曇川にWhat's newな事柄が起こったかどうか。

 観光地でもなく、特になにか目的を持って行くことはないと思われる安曇川。私の安曇川についての知識は、まさしく扇骨を作っている場所、ということのみだった。

 しかしネットで検索をかけても、どうもよくわからない。

 ドラマを見てわざわざ安曇川まで出向き、扇骨職人さんの仕事ぶりを見学にいくも(見学出来る場所があるらしい)、残念ながら片づけに入ってしまい、木屑の盛り上がった仕事場の写真を撮られた方がいらっしゃった。それからドラマ通りの扇骨づくりの道具も展示されていたそう。ついでに、そこにあったブラウン管からは、ドラマも・・・。

 ドラマで出て来た安曇川の地酒『安曇丹』が、架空のものか実在のものか、その辺も判然としない。どうも安曇川方面は、至って平静な模様である。うーん、放映から随分日にちも経ったし、今頃、安曇川の状況を調べること自体、へまなことだったんだな。

 ということで、やはり現在のトピックを追わねば。
 明日(実は今日)、オリンピックも終わることだし、オリンピックバージョン!?のべつやくれいさんの最新のチャレンジ作品をおまけにリンクを貼っときます。

絵封筒!

2008-07-23 11:36:33 | テレビ
 3連休の最終日(私の)。

 さすがにどこにも出かけず3日休むと、疲労していた身体がすっかり回復するのがわかる。家事にも意欲的になる。
この暑さで食が進まないのは大人も子どもも同じ。だから早めに作って冷蔵庫で冷やすと食べやすいことを最近発見した。里芋とイカの煮物も、タマネギのコンソメスープも、サワラの煮付けも、ビフテキすら冷やした方がずっと食べやすいのだ。
 今日も晩ご飯のメニューを作り終えた後、ナスとピーマンの炒め煮を作って冷ましてから冷蔵庫に入れ、明日のおかずとする。

 本日ぼんやり朝の遅い時間にKちゃんとテレビを見ていたら、偶然、素晴らしい物を見ることが出来た。『絵封筒』である。私は寡聞にして知らなかったが、手紙を送る封筒の宛名の面にユーモア&ウィットに溢れる手描きの絵を描いたものだ。

 視聴者から送られて来た絵封筒のカラーコピーを紹介されていたのだが、なにしろボンヤリ見ていたので、その番組がなんだったのかどうかも不明。

 それは視聴者の女性がお孫さんが訪問された際、いままで買い溜めた記念切手をたくさんプレゼントしたことから始まったらしい。その切手を使ってお孫さんがおばあさまに手紙を送ることにしたのだが、宛名を書く面すべてがお孫さん手描きの絵なのである。それも記念切手の絵柄を有効活用した、ひとつひとつが工夫とユーモア溢れる絵柄なのだ。〒番号と住所と名前さえ明記してあれば、どれだけ絵が描いてあってもいいみたい。

 例えば石原裕次郎の顔写真を使った記念切手を貼った封筒には、ブランデーグラスを傾ける裕次郎の首から下を描き足した絵封筒。

 例えば見返り美人の浮世絵の切手の対角線上に男性が切手の「見返り美人」に呼び鰍ッる絵を書き、男性の言葉(=宛名部分)を「吹き出し」にして宛名の人の名前を「◯◯さぁん~」と呼ばせるのだ。手紙を受け取った人こそが見返り美人なのである。

 しかし一番のヒットは与謝野晶子の顔写真を使った記念切手である。ちょっと気難しそうな「いやぁね~」みたいな表情の与謝野晶子が扉の影から覗き見している。ななめ下に太字マジックで『家政婦は見た!』と大書されている。「見た」のは、市原悦子ではなく、与謝野晶子!! そう、与謝野晶子は『家政婦』に見立てられ、太字の黒マジックで「まあ・・・」と呟いているのだ。なんと秀逸なアイディア! 

 『絵封筒』のワザの数々に、すっかり心を奪われてしまった。調べてみればちゃんと一ジャンルとして確立され、関連書籍も出版されている。もともとは50年前にイギリスの絵本作家さんの遊び心から生まれたものらしいが、これはすでに絵手紙が一般のひとびとにも定着している日本人の心を、鷲掴みにすること間違い無し! これからは絵封筒の時代が来る!(はず)